複雑・ファジー小説
- Re: 俺様の勇者伝説 第十八話 なんか変態っぽいんだけど ( No.101 )
- 日時: 2011/07/07 19:27
- 名前: ミロカロス13 (ID: VYCQ1KaR)
「ゼロって、あの・・・。」
「知ってんのか!?」
「あぁ。・・・確か、プロの殺し屋で、国に雇われてるとか。」
「そうか・・・ありがとうおっさん!じゃあ!」
そう言ったメリルは、そのまま走ろうと思った。
が。
「ちょっとまて。」
黒髪の男性が、こちらの腕を掴み、そしてメリルに顔を近づける。
「お前、異端児か?」
「へ?」 ・・・
「隣国で異端児とされる子供か・・・。高く売れるな。
そう言った黒髪の男性の口角が上がる。
そしてメリルはドン引きである。
黒髪の男性は、さっきまで優しい表情をしていたがかなりあくどい顔つきになり、メリルを引っつかんで路地裏に連れて行く。
こういうときの大人は、かなり力が強い。(byメリル)
クルアの「知らない人にはついて行っちゃいけません!」という教えを忘れ、「どーせあとでボこればいいや」という思考でいたメリルは、そのまま男性について行った。
(もしかしたらゼロが居るかもしれねぇしな・・・。)
売れるという単語は聞かなかったのか、メリルよ。
ピ○チ姫並のマイペースさを披露したメリルは、路地裏から繋がる隠し通路に引き込まれ、なんか危ないかんじの店に辿り着く。
「入るぞ。」
(まじか。趣味わりぃな・・・。)
するとそこにはむさ苦しい男がわらわらたくさん居た。
「うわ。」
思わず今一番言いたいことを口に出してしまったメリルは、一番近くに居た男性に絡まれた。
「んだよクソガキ・・・?あ゛ぁ゛?」
「るっせーんだよおっさん。そこらへんで酒でも飲んで、金消費してこいバーカ。」
メリルは喧嘩を売った。
「クソガキの癖に生意気だなオラァ゛!」
「やめろ。」
「あぁん?」
「こいつは大事な商品だ。傷物にはしないでくれ。」
黒髪の男性が言う。
(俺は物かってーの・・・・。)
メリルは半分イラつきながら黒髪の男性を見る。
(・・・コイツ、ホモだな。間違いねぇ。クルアに、ホモと普通の奴の見分け方を何年教え込まれたと思ってんだ。・・・俺を狙ってか?
だとしたらまずいな・・・。ここで大人の世界に行くわけにはいかねぇし、そんな趣味もねぇ。)
ホモとは、簡単に言うと同性愛を意味する。
そしてメリルは考えていると、マジで大人な世界に連れ込まれそうになる。
「きもいんだよおっさん。俺にそんな趣味ねー・・・っよ!!」
最後の手段。とりあえず刺す。
メリルは隠し持っていたナイフを黒髪の男性の手に突き刺し、間合いを取り店から出る。
「くっ・・・やられた!!」
そのような声が走っているときに後ろから聞こえ、メリルは思った。
(そして追いかけてこない敵GJ。)
コイツ、刺すときニヤケてたぞ絶対。
今回分かったこと:世の中には変わった奴もいる。
第十八話 完