複雑・ファジー小説

俺様の勇者伝説 第二十六話 ようやく冒険するんだな ( No.130 )
日時: 2011/07/13 06:27
名前: ミロカロス13 (ID: VYCQ1KaR)


ある宿に、

「ゼロ。」
「なんじゃ。」

一人の子供と一人の女性がいた。

「なんで俺のベッドに入っているんだ。」
メリルがどんよりとした顔で言った。
するとゼロが顔を赤くして言った。
「べ、別に前に怖い話を聞いて怖くなったとかではないぞ?
別にいまだ国からくる指令にビビッているわけではないんじゃ・・・ってなんじゃその目はぁ!!」

あの決勝戦から一週間たち、二人は会場を降りた瞬間何故か鉢合わせし、またメリルが一緒に行こうと言ったのである。
ゼロはもちろんと言ったが、やはりモンスターの事は何も無かったように扱われていた。
だが、そこをメリルは無理矢理連れ込んで、宿に一泊していたのである。

「いや、お前何?怖いの?それともなんだよ、子供に手を出すほど飢えてんのか?いや、それはマジ勘弁。」
「失礼じゃな!・・・メリル。」
ゼロは急に真面目な顔になった。
それを感じ取ったのかメリルも真面目な顔になる。
「なんだよ。」

「メリルが言っていたモンスター退治じゃが・・・思い出した。」

「!!本当か!」
メリルの顔が輝く。
ゼロはメリルの顔を見ながら続けた。
「強い催眠の魔法じゃ。モンスター退治の事を知っておった者はみんな魔法を受けておる。」
「魔法・・・。でも、モンスターは町にまで及ぼしていたんだぞ?」
「それがわからぬ。」
するとメリルはがっかりしたような顔をして、
「わかんねぇのかよ・・・。」
と呟いた。
ゼロはメリルの呟きを無視して言った。
「それより、もう遅い。今日はもう寝よう、メリル。」
「ん・・・。

二人は眠りについた。


〜次の日〜


「ふぁ・・・はよー・・・。」
「遅いなメリル!」
「お前が早いんだよ。今何時だと思ってんだ。」


ただいま、午前3時である。


「む?もうそんな時間か?さっきまで一時じゃと思ったんじゃが・・・。」
「耄碌(もうろく)してんだろ。」
「本当に失礼じゃな!」
二人が話していると、いつのまにか3時半になっていた。
二人は身支度をし、宿をでる。


周りは森だ。


「よし!モンスター退治&モンスター探し行くぞ!」
「あまり行きとうないがここ最近変じゃから行くぞ!」
二人がそれぞれの言葉を言うと、あても無く森を歩く。


ついに、冒険がはじまった。


第二十六話 完