複雑・ファジー小説

俺様の勇者伝説 第二十七話 森で出会った変な人 ( No.133 )
日時: 2011/07/13 16:40
名前: ミロカロス13 (ID: VYCQ1KaR)


「ま、迷った・・・。」

こんにちは、メリルです。今日は、俺視点で話しを進めるそうです。
突然だけど、今ここは森です。
はっきり言おう。

迷 っ た 。

何故こんな森で迷ったのかというと、少し時間を溯らなければいけない。

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・

「なぁメリル。私が先頭でもよいのか?」

「おう、いいぜ。」

「じゃが、私の姉は方向音痴じゃった。その妹の私を信用するのかえ?」

「お前とアイツは違うだろ。それに、俺は残念ながらまだガキだ。
大人のゼロに任せる。」

「そうか。ならばついてこい!」

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・

そして俺がホイホイ付いていくと、迷ったんだよ!
ゼロは地図見ながら唸っているし!
なんだよ、もう!
しょうがねぇなぁ!
「ゼロ、地図貸せ!」
「良いが、メリルにはまだわから・・・。」
「いいから貸せ!」
俺はゼロから無理矢理地図を奪い取った。
すると・・・
「おい、なんだこれ・・・。」
「な、なにがじゃ・・・?」
「お前、方向音痴だろ。上が北で下が南だぞ?モンスターは東だ。

俺ら、西に向かってんじゃねぇか。」

ゼロは目を見開くと、俺からすぐに地図を取った。
「じゃが、右が西じゃろう?」
「ちげぇ!右が東だ!西○記じゃねぇんだからぁ!」
あーもう馬鹿。本当にゼロの馬鹿。
方位もしらネェとか・・・本当に馬鹿。
「メリルよ、今かなり失礼な事を言わなかったか?」

がさがさがさ

!!
なんだ、敵襲か!?
モンスターか!?
山賊か!?

「こんにちは。」
「あ・・・こんにちは。」

え、なにこのおっさん。

「すまないが、モンスターとやらはこっちの方角であっているか?」
「え、モンスターは東ですけど。」
「東は右だろう。」
「左です。」
「そんな馬鹿な・・・!」
なんか変な人と変なコントしちゃった・・・。
と、いうか・・・
「アンタ、モンスター退治を・・・」
「アンタではない。シャドウ/グレイフォスだ。」
「あ、えと、シャドウさん?モンスター退治の件、知っているんですか?」
俺がそう尋ねると、シャドウさんはフンッとそっぽを向き、
「そうだが、貴殿もか?」
と言った。
「はい。」
と答えると、抱きつかれた気がした。


「なんで付いてきてるんですか。」
変な人が加わった。
「もう一回言います。なんで付いてきてるんですか。あとゼロ。
なんで顔が輝いている。」
シャドウさんは瞳を輝かせて言った。
「目的が一緒ならば、同じように行けばラクではないか。」
この人には敵わない・・・。
俺はそう思った。
「シャドウ、今度手合わせを頼む!」
ゼロが言った。
つーか、さん付けは?あれ?俺だけ?
「いいぞ。」

なんだろう、このパーティ・・・。

俺は、今日一日を振り返って思った。



第二十七話 完