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(……信じたくない……。アリーたちが私を裏切るなんて……、そんなの……嫌だ……。)

ルエは座り込んだまま、『この事実を受け入れたくない』という思いで否定する。

だが、現実はその思いをいとも簡単にバッサリと切り捨てる。
まるで、何事も無かったかのように。

しばらくして、アリーはルエに近づいてこう言った。

「がっかりだよ、ルエ。
あなたが堕天使で、しかも人間を複数殺した『殺人鬼』だったなんて。」

「……がう。」

「?」

「……ち……がう……。」

「ルエ、否定したって無駄よ。
あんたが人間を殺したっていう事に、変わりはないんだから。」

「ルエ、事実を受け入れるんだ。」

「ち……がう……。……私は、そんな事を……してない……。」

否定し続けるルエに向かって、アリーはこんなことを言った。

「ルエ、あなた嘘をつくなんて『最低』ね。」

「!!!」

その言葉を聞いた瞬間、ルエは思考が停止し、頭が真っ白になる。

瞳に絶望の色を表して、ただアリーを見つめていた。

そんな彼女を見て、ホルンたちは見下すようにルエを見つめると、光の中へ進もうとした。が、

「……ま……って……。」

ルエが絞り出したような声を出して、彼女たちを呼び止める。