複雑・ファジー小説

光の堕天使 番外編 ( No.246 )
日時: 2011/10/15 22:20
名前: 水月◇51watelmoon16 (ID: SuDcL78Z)


「……猫〜猫〜猫〜。」

「さっきから猫としか言ってないぞ、アリー。」

アリーはこのペットショップにいる猫たちに癒され、猫という言葉を繰り返し言っている。

そんなアリーを見て、ルエは呆れながら突っ込む。

「猫〜猫〜猫〜猫〜猫〜。」

アリーは瞳を輝かせ、猫を見ながらまた『猫』という言葉を繰り返している。

「……それだけ猫が好きなんだな、お前は。」

ルエはため息をつきながら、そう言った。

すると、

ドカン!!

爆発音がした。

と同時に、建物全体がぐらぐらと揺れる。

「な、なんだ今の!?」

「外に行ってみよう、ルエ!!」

「ああ。」

ルエとアリーは外に出る。

すると、

「いーっひっひっひっひ。久しぶりに獲物を見つけたよ♪」

上から声がした。

「お前は誰なんだ!? 名を名乗れ!!」

ルエは光の魔法で剣を作ると、声の主に向かって叫ぶ。

すると、声の主は悪戯な笑みを見せるとこう名乗った。

「私はカーサ。ま、いうとすれば魔女だね。」

「ほぅ。自分から族性を言うとは、相当自信があるんだな。」

「そっちから掛かって来なよ。あんた、手応えありそうだし。」

「じゃあ、遠慮なく。こっちからやってやるよ!!」

ルエは剣に水を纏わせると、思い切り飛び上がる。
そして、カーサに向かって水の真空波を起こす。

すると、カーサはにやりと笑い、一瞬にして姿を消した。

「なっ……!?」

ルエが驚いている間に、カーサはルエの真後ろに現れる。
そして、黒魔術を使って黒い蛇を作ると、ルエを襲うように指示する。

その蛇は彼女の指示を聞くと、思いがけないようなスピードでルエに向かって真っ直ぐに進んだ。

ルエはその気配を感じて振り返るが、その時には蛇はすぐ近くまで来ていた。

間に合わないと感じたのか、剣を盾にするルエ。
だが、蛇の攻撃の威力は凄まじく、ルエをほぼ押していた。

「くっ……。なんて威力なんだ……。」

ルエは押されながらも、光の魔法を使って杖を作る。
そして、その杖を使って光属性の魔法を蛇に向かって放った。

蛇はその攻撃に耐え切れず、「キシャー!!」という独特の叫び声をあげると、黒い粒子となって消えた。