複雑・ファジー小説

光の堕天使 番外編 ( No.257 )
日時: 2011/10/19 18:42
名前: 水月◇51watelmoon16 (ID: SuDcL78Z)


「なかなかやるね。でも、この呪文ならどうかな?」

ルエが注意深くカーサの様子を見ていると、カーサは深く目を閉じて呪文を唱える。

「星の元でじゃれあう選ばれし三匹の猫君よ 猫君のまじないを望む者に姿を貸したまえ」

するとルエは、体がだんだんと熱くなっていくのを感じる。

「!? か、体が……熱い……!!」

ルエがそう言った瞬間、

ピンクの煙が突然現れ、ルエを包み込む……。

「ル、ルエ!?」

「大丈夫だよ。傷つけたりはしないから。」

カーサが言い終わると同時に、煙が晴れた。
そして、そこにいたのは……、

真っ白な猫になったルエだった。

「ミィ?」

『一体何が起こったのか分からない』という風に首を傾げる猫—…いや、ルエ。

そんな姿を見たアリーは……




「か……か……かわいいーーーーー!!」

と言って、その猫に超特急で走っていく。

そして、その猫—…ルエを抱きかかえて頬ずり。

「可愛い!! 可愛い!! 可愛い!!」

「ミ、ニャ、ミャーミャ!!(こ、こら、放せーーー!!)」

ルエはじたばたと暴れて抵抗するが、アリーはお構いなく頬ずりしている。

すると、そんな光景を見ていたカーサがにやにやと笑ってこう言った。

「あんた、猫好きなんだ? その猫、可愛がってやりなよ。」

「うん!! ありがとう!!」

「じゃ、あたしはそろそろ行くとするか。」

カーサはそう言って、瞬時に消えた。

それを見送ったアリーは、大事そうにルエを抱きかかえて、ルンルン気分で寮へと入って行った。