複雑・ファジー小説

Re: 光の堕天使 ハロウィン編開始!! ( No.282 )
日時: 2011/11/12 22:59
名前: 水月◇51watelmoon16 (ID: SuDcL78Z)


「……っ……うっ……。」

『……嘘をついた罪は、重い……。』

ルエはそう言って、シェールから剣を抜く。
シェールはその痛みに顔を歪めながらも、ルエに問うた。

「……一つだけ……言わせてください……。あなたは……こんな事をして……平気……なんですか?」

『ああ、平気だ。なんたってこれは……復讐だからな。』

ルエはそう言うと、にやりと笑みを浮かべる。

「……憎しみなどに……とらわれては……いけ……ない……。」

シェールはルエにそう告げると、床に倒れた。
シアンはそれを見て、悲鳴を上げる。

『……まだ残っていたか……。』

ルエはそう呟いた瞬間、姿を消す。
そして、一瞬にしてシアンのところへ行くと、持っていた剣で彼女の背中を斬る。

シアンは目を見開いて小さく呻いた後、床に倒れた。
ルエは血に染まった青い床を見つめると、アリーに視線を向けて言った。

『さて、残ったのはお前だけだ……。』

「……何で、こんなことをするの……?」

『……復讐を果たすため……。』

「でも、皆は悪くないよ!! ……皆……罪は無いんだよ……?」

そう叫んだアリーの瞳には、涙が浮かんでいた。
ルエはその言葉に目を見開くが、やがて目つきを鋭くするとこう言った。

『一番憎いのはお前だ。その憎しみを、お前にも痛いほど分からせてやる。』

すると、ルエは漆黒の剣に闇の力を纏わせ、アリーの元へと走っていく。
アリーはそんなルエを見ると、心中で呟いた。