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複雑・ファジー小説
- Re: 光の堕天使 〜聖なる力を持つ堕天使の物語〜 ( No.296 )
- 日時: 2011/11/26 21:02
- 名前: 水月◇51watermool16 (ID: SuDcL78Z)
—天使界—
その頃、キルとホルンは悪魔族たちと戦っていた。
「数が多い……。」
「これだけいると、厄介だな……。」
キルはそう呟くと、剣に炎を纏わせる。
そして、
「火炎斬!!」
と叫んで、炎の真空波を放った。
それは、まるで渦のようになりながら、悪魔族たちに向かっていく。
だが、
「「「「「水壁!!」」」」」
と、悪魔族たちが唱えた瞬間、文字通り水の壁が現れる。
その壁は炎を消滅させ、炎は水蒸気となって登っていった。
「くっ……。」
キルはその光景を、悔しそうに見つめる。
すると、
「私に任せて!! グラスフェレア!!」
ホルンは、光の魔法で作った杖を使って、草の魔法を唱えた。
すると、どこからか沢山の葉が出現し、それは悪魔族たちに向かって一斉に発射される。
彼らはその速さを捉えることが出来ず、全身をその葉に切り裂かれた。
「やるな……。だが、これはどうかな?」
悪魔族の一人はそう言うと、剣を地面に突き刺した。
すると、突き刺した剣から闇の刃が現れ、二人に向かって真っ直ぐに進んでいく。
「遅いな……。」
「確かに……。」
二人は小声で会話を交わすと、闇の刃を簡単に避ける。
そして、光と炎の魔法を同時に放った。
それは、やがて一つの魔法となって、悪魔族たちを襲った。
「がぁ!! ……くぅ、ここは一時退却するぞ!!」
「くそ、覚えてろよ!!」
「けど、これで終わると思わないでよ!!」
「ルエは必ず、俺たちの物になるからな!!」
悪魔族たちは、ホルンとキルにそう言い残すと、
「「「「「キーアス!!」」」」」
と叫んだ。
ヴォン
と、鈍い音がして、闇の魔法が悪魔族たちを包み込んだ。
「おい、待て!!」
キルがそう叫ぶが、闇が晴れた頃には、悪魔族たちの姿はもうなかった。
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