複雑・ファジー小説

光の堕天使 クリスマス編 ( No.338 )
日時: 2011/12/25 19:53
名前: 水月 ◆p0imGsDc06 (ID: SuDcL78Z)

※ネタバレあり!


「ジングルベ〜ル、ジングルベ〜ル、鈴が鳴る〜♪」

「今日は〜楽しい〜クリスマス、Hey♪」

ルエとココアが歌を歌いながら、寮の外でクリスマスツリーの飾りつけをしていると、アリーがやって来て言った。

「二人とも、ご機嫌だね。クリスマスがそんなに楽しみなの?」

「だって!! クリスマスは楽しいじゃないか!! な、ココア?」

「そうですね! 大天使様!!」

「……あのね、二人とも。クリスマスは何の日か分かってる?」

アリーがそう問うと、ルエが一歩前に出て答えた。

「もちろん知っている。クリスマスは、イエス・キリストの降誕を祝う、キリスト教の記念日なんだろ?」

「……フ、フフフフフフ……。」

「!? アリー!?」

「アリーさん!?」

ルエとココアが驚いてアリーに駆け寄ると、アリーはゆっくりと顔を上げ、冬の空に向かって思い切り叫んだ。









「クリスマスはなぁ! リア充どもがキャッキャウフフ言いながら、町をうろつきまわる日なんだよーーーーーーーーーー!!」










「「…………。」」

その大声に、ルエとココアは唖然とする。
その後、沈黙が三人を包んだ。

すると、

「……あのー……、アリー……。」

ルエが、遠慮がちに声をかける。

「何!!」

「いや……久しぶりに、人間界に行ってみないか?
千香にも会いたいし……。」

「……そうだね! ココアも一緒に行こうよ!!」

「わーい!!」

「決まりだな! さっそく行くか!!」

三人はそれぞれ翼を広げると、人間界へ向かって飛んで行った。