複雑・ファジー小説

Re: 光の堕天使 〜聖なる力を持ちし者〜 ( No.391 )
日時: 2012/01/29 21:49
名前: 水月 ◆p0imGsDc06 (ID: SuDcL78Z)

—悪魔界のとある部屋—

ホルンは、気絶しているキルに驚き、駆け寄る。

「キル!! しっかりして!!」

だが、キルは目を覚まさない。
すると、ダークがキルを肩に担ぎ、

「貴様はここでじっとしていろ。」

と、ホルンに告げ、部屋を出た。

ホルンは状況がわからないまま、ダークとキルを見つめていた。

—拷問室—

キルの手当てを済ませたダークは、この後どうするかを考えていた。
すると、ドア越しから、

「ダーク様、ルエの仲間の一人はどうします?」

という声が聞こえた。
ダークは考えるのをやめ、部屋の中からこう言った。

「そのままにしておけ。」

「分かりました。」

声の主はそう言うと、去って行った。

その後ダークはキルを見たが、目を覚ます気配が無かったのか、立ち上がる。
そして、鍵を閉めて、部屋を後にした。

—とある一室—

ホルンは杖を構え、ダークが来るのを待っていた。
すると、

ギィイ……

扉が開き、そこから誰かが入って来た。
その時、

「グラスフェレア!!」

ホルンが唱えた草の魔法が、その人に直撃する。
だが、その人—…ダークには効かなかった。

ダークは睨んでいるホルンを見つめると、呆れたように呟いた。

「……小賢しい真似を。」

そして、闇の魔法を使い、ホルンを吹き飛ばした。

グォオ!!

「!? ……わっ!!」

ホルンはそのまま宙を舞い、床に叩き付けられた。

「くっ……なんて強さなの……。」

悔しそうに呟くホルンに、ダークは目をやり、

「貴様ごときには、我に勝てんぞ。」

見下したようにそう言い放った。