複雑・ファジー小説

Re: 光の堕天使 1月17日は、阪神淡路大震災の日 ( No.407 )
日時: 2012/01/22 21:56
名前: 水月 ◆p0imGsDc06 (ID: SuDcL78Z)


ホルンは空中をしばらく飛び続けると、姿を消す。
そして、ダークの背後に現れると、

「スベアランス!!」

と、光の魔法を放った。
その光の槍はやがて左右に分かれ、ダークに突っ込んでいく。

しかし、

「ダークネス・ランドム。」

ダークが唱えた闇の魔法で、槍は弾かれ、光の粒子となって消えていった。

(強い……。こいつ……いったい何者なの?)

ホルンは心中でそう呟くと、杖で小さな結界を描く。
そして、

「我 呼びたるは時の使い 悪しきを止める時よ ここに現れん」

と、呪文詠唱をする。
すると、その結界から光に包まれた精霊が出てきた。

やがてその光が消え去ると、その精霊が正体を現した。
肩まである緑の髪に、水色の瞳をしている精霊は、ホルンの方を向いてこう言った。

「お呼びでしょうか? ホルン殿。」

「えぇ。リアにお願いがあるの。」

「何でしょうか?」

すると、ホルンはダークを目を向けながら言った。

「あいつの動きを、遅くしてほしいの。できる?」

「お任せを。」

精霊—…リアは透明な羽を広げてダークのところまで来ると、高速で呪文詠唱をする。
そして、

「時よ、遅れ。」

リアがそう言った瞬間、ダークは何か重いものが、足に纏わり付いている感覚に陥った。