複雑・ファジー小説

光の堕天使 番外編3 ( No.535 )
日時: 2012/06/02 22:03
名前: 水月 ◆p0imGsDc06 (ID: 5vHdVbZ5)

—天使界の寮—

やわらかな陽射しが寮を照らし、そよ風が木を撫でる、そんな朝。
静かな寮に、大音量の声が響いた。

「…うわあああぁぁぁぁぁ————!? にゃにこりぇぇえぇぇぇぇぇぇぇ(何これ)!?」

天使—…アリーは自分の姿を鏡で見て、絶叫した。
その叫びを聞いて、キルが起きてきた。

「……にゃんの騒ぎ(何の騒ぎ)だよ…。
って、アリー!? お前どうしたんだ!?」

「私も知りゃにゃい(知らない)よー!
リュエ(ルエ)を呼んできちぇ(呼んできて)ー!!」

「分かった、ちょっと待ってりょ(待ってろ)。」

キルは大慌てで、ルエの部屋に走って行った。

—ルエの部屋—

扉を荒々しく開け、キルは真っ先にルエに駆け寄り、彼女の体を揺する。

「リュエ! リュエ起きりょ(ルエ! ルエ起きろ)! アリーが大変にゃんだ(アリーが大変なんだ)!!」

「……。」

だが、キルが大声で叫びながら揺すっても、ルエは目覚める気配がない。

「くちょっ、にゃんで目覚めないんだ(くそっ、なんで目覚めないんだ)…? 
! もしかしちぇ(もしかして)、あの時の水がか!?」

キルはベッドから降りて、アリーの元に戻って行った。


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「どうだった?」

「いや、ダメだ。あの水の効果が効いてりゅ(効いてる)。」

「ちゅまり、しゅいみんやく(つまり、睡眠薬)?」

「しょういう事だにゃ…って、おりぇの口調が変わってる(そういう事だな…って、俺の口調が変わってる)!?」

「キリュ(キル)も!? じゃあ、わちゃしちゃち(私たち)…。」

アリーとキルはお互いに顔を見合わせ、叫んだ。

















「「子供になっちゃったああぁぁあぁぁ!?」」





















その後、二人の叫びで、ルエ以外の全員が起きてきたのは言うまでもない。