複雑・ファジー小説

Re: 光の堕天使 【参照300突破!】 ( No.77 )
日時: 2011/08/04 14:17
名前: 水月 (ID: SuDcL78Z)

ハープがいなくなり、ルエは落ち込んでいた。
すると、ルエが下げているペンダントが輝き、声が聞こえた。
『ルエ、聞こえますか。』
「お母さん!!」
声の主がハープだということに、ルエは驚いた。
ハープは、ペンダントの中からこう告げた。
『聞きなさい、ルエ。あなたは一人じゃない。』
「どういう事?」
『あの寮には、あなたにとっての『大切な人』がたくさんいます。
例え、あなたが堕天使だとばれても、その人たちは事実を受け入れ、あなたを支えることでしょう。そして、あなたには使命があります。』
「使命?」
『大いなる闇を、仲間たちとともに倒すのです。』
「大いなる・・・闇・・・。」
『そのためには、あなたが生まれつき持っている『聖なる力』の封印を解く必要があります。』
「聖なる力を・・・私が?それに何故、私の力を封印したの?」
『あなたの力は、負の感情が爆発したり、誰かを守りたいときに一気に放出されます。あなたの体が、力に動かされないように封印をしたのです。』
「・・・そうなんだ。」
『・・・私が、あなたに言えることはここまでです。』
と言うと、ペンダントは輝きを失い、声も聞こえなくなった。
(・・・分かったよ、お母さん。使命を必ず・・・その仲間たちとともに果たして見せる!!)
ルエはそう決断し、寮の扉を開けた。すると、
「ルエじゃない!久しぶり!」
と懐かしい声が聞こえた。ルエが顔を上げると、アリーが笑顔で立っていた。

第1章 「アリーとの出会い」 fin