複雑・ファジー小説
- Re: 光の堕天使 【参照300突破!】 ( No.79 )
- 日時: 2011/09/23 19:09
- 名前: 水月 (ID: SuDcL78Z)
———第二章 「悪魔族 襲来」———
「アリー!?」
ルエはびっくりしてそう言ったが、すぐに嬉しそうな顔を見せ、駆け寄る。
「久しぶり!!元気にしてた?」
「元気だよ!本当に懐かしいね・・・。会えるなんて思わなかった!」
「本当だね!」
二人は、久しぶりに会えた喜びをかみしめていた。するとそこへ、
「姉さん!」
という声がした。声のしたほうへ行ってみると、アリーと同じ天使がいた。ルエは笑顔で、その天使の名前を呼ぶ。
「ホルン!久しぶり!」
「姉さんのほうこそ。」
ルエとホルンは、実は姉妹なのだ。その二人も、会えた喜びをかみしめている。
「でも、どうやってここに?」
「お母さんの瞬間移動を使って移動してきたんだ。」
「そうなんだ。」
そんな二人の会話に
「ねえ、そんなことより早く!」
と、アリーが促す。
「あ、ごめんごめん。ところで、どこ行くの?」
「広間でパートナー選びをするんだ。早く!」
「「あ、ちょっと待ってよ!!」」
アリーが駆け出したのを見て、ルエとホルンはそのあとを追った。
その光景をいやしく見つめる天使がいた。
その天使は小さな声で呟いた。
「なんで、あいつがここにいるのよ!許さない!絶対にここから追い出してやる!!」と、その後、
しゅんっ。
黒い煙があたりを舞った。
彼女は、闇の魔法で消えたのだ。
その証拠に、一個の黒い塊が落ちていた。
—悪魔界にあるとある部屋—
金色の髪に、赤い瞳をもつ悪魔と『大いなる闇』と呼ばれし悪魔が話をしていた。
「・・・ダーク様。」
「イアンか。何かあったのか?」
「はい。実は、ルエという堕天使が聖なる力を持っております。
しかし、聖なる力は彼女の体内にあり、しかも封印されています。
どうしたら・・・。」
「心配する必要はない。引き続き、そのルエという堕天使を追え。」
「分かりました。ところでダーク様。」
「何だ?」
「聖なる力があれば、いろいろと悪戯できそうですね♪」
「・・・お前はバカか。」
「申し訳ございません。では。」
イアンは、そそくさと出て行った。
イアンが出て行った後、ダークという悪魔は、一人呟いた。
—「・・・聖なる力を持つ堕天使か。これは使えそうだな。」—と。
ルエ達は知らなかった。聖なる力を狙う者達が、すぐ近くに来ていることに。