複雑・ファジー小説

Re: 血染めの彼岸花 ( No.3 )
日時: 2011/07/11 10:12
名前: 王翔 (ID: WglqJpzk)

第二話

結局、沙零は雷手に案内してもらうこととなった。
村中を回った。
「さて、光山も行くかー」
「光山?」
「ちょっとした、伝説があってね……信仰されてる山なんだよ」
「そうなんですか」
光山と言う山に入ると、多くの木々が生い茂っていた。
足元には、大量の草が生えていてどこからか、鳥や虫の鳴き声が
聞こえた。
何か……不思議な雰囲気の山だなぁ
「足場が悪いから、気をつけてねー」
雷手は、にこにこしながらさっさと山道を歩いて行く。
「ちょっと、待ってください……」
慣れていないから、スムーズに登れない。
「はいはーい、頑張れ」





どれぐらい、登ったのだろう。
「さて、そろそろ頂上だ」
頂上に到着した。
「わあ……」
村全体を見渡すことができた。
綺麗な景色だ。
「あ」
沙零は、山頂の中央に墓があることに気づいた。
「これは……」
「これは、あの神社に女の子の肖像画があったろう?その子の
お墓だよ」
「え?」
「少し、話をしようじゃないか。三百年前、この村を救った
英雄について」
雷手は、懐かしそうに笑った。