PR
複雑・ファジー小説
- Re: 将軍様直属★半天半魔殿【東星桜は一旦ロック中です】 ( No.2 )
- 日時: 2011/07/14 10:43
- 名前: 王翔 (ID: u4ehXYUD)
第一話 【将軍様は電波かもしれない】
雲一つない青空だった。
太陽の光に照らされた、大きな城があった。
その名は、太天城。
とある、ちょっと頭のおかしい将軍が治める城だ。
太天城のとある一室で、肩までとまではいかない長さの髪に、背中には白い羽と黒い羽が生えている青年がいた。
青年は、ぼーっとした表情で座布団を枕代わりにして寝転んでいた。
「平和やねー」
ぽつりと、呟いた。
返事は返って来ない。
「さーて、寝ようかいな」
「菊一様!!働いてください!!」
触ると気持ち良さそうな猫耳と尻尾を生やした、ポニーテールの少女は襖を開けて入ってくるなり、叫んだ。
「こらー、秋鈴、人の部屋に入るときはちゃんとノックせいゆうとるやろう?」
「んなこと関係ねえ!!早く働いてください!!」
菊一は、さして興味もなさそうに呟く。
「うるさいのは、嫌いやで」
「おめーがうるさくさせてんだよ!!」
「君ね、主に対しての態度が」
「説教はいらねーですわい!!いいから、さっさと働けブタァ!!」
「知らんわ、寝る…」
「ちょっ……」
「秋鈴、仕事が入ったら言ってーな」
菊一のその言葉で、納得したようで秋鈴は部屋を出ていった。
菊一は、仰向けになり、目を閉じる。
「菊一さーーーーーーん!!お仕事でーーーーーーーーーす!!」
「何でやねん」
菊一は、将軍の部屋に来ていた。
「何ですかいな、はよ終わらせて」
不機嫌そうな表情でそう言う菊一に対し、将軍は…
「宇宙人が、侵略してくる!!」
「将軍……頭、医者に見てもらいーな」
「それで、宇宙人による被害が出ていてな!」
「ふーん」
将軍、マジ電波かも知れんわー…
「その名も、ビン詰め宇宙人!!」
思わず吹き出した。
将軍は、いたって真面目なのだろうが……菊一は、笑いをこらえることができなかった。
PR