複雑・ファジー小説

Re: 将軍様直属★半天半魔殿【東星桜は一旦ロック中です】 ( No.6 )
日時: 2011/07/15 13:20
名前: 王翔 (ID: hDFQBaU/)

第二幕 序章


ヒュー…
雲一つない、晴天の日だった。
人通りのない、山道の真上を飛行機とは違う……丸い形をした機械で出来た物体が高速で飛んでいた。
その飛行物体は、少しづつ、高度が下がっていき、やがて……
ドオオオオオオオオオオオオオン!!
大きな音を立てて、山道に墜落した。
「な、なんだ?」
山登りをしていた、中年ぐらいの男は何事かと慌てて墜落した飛行物体の元へ駆け寄った。
「飛行機か……?」
男は、大声で呼びかける。
「おーーーい!!大丈夫かぁ!?誰か乗ってるのか!?」
ガコン
不意に、飛行物体のドアが開き、中からは全身真っ白な人型をした正体不明の生物がよろよろと出て来た。
その生物は、男に気づくと、
「うわああああああああああああああああああ!!!」

まるごと飲み込んでしまった。






里同は、仕事である見回りをしていた。
人通りのない山なども対象となる。
その理由は、山で遭難した者がいた場合、助けると言うのが目的で他にも、ゴミが捨てられていたら始末したりする。
「うわああああああああああああああああああ!!!」
「……何だ?悲鳴で?」
里同は、刀を抜き、悲鳴の聞こえる方を目指した。


山道を進むと、大きな飛行物体が見えた。
「飛行機……か?」
生い茂る草を掻き分けて進んだ。
「あれは……」
目の前にいたのは、白い人の形をした何かだった。
それは、里同に気づくとこちらに近づいてくる。
宇宙人、と言うやつか……
それが大きな口をぱっくりと開ける。
里同は刀を振るい、それを斬りつける……
しかし、それは……
ガリガリ
刀の刀身を食べてしまった。
「なっ……」
驚きを隠せなかった。刀は、食べられるようなものではない。
ガッ!
「くっ……!」
腕にかじりつかれ、激しい痛みが走った。
まずい……一旦、引かなければ……
里同は、ポケットから煙玉を取り出し、それを投げた。
あたりは白い煙に包まれ、その隙にその場を離れた。


「あれは……危険すぎる」