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第六話　普通の人間


「あ・・・陽・・・です」
「りょ・・・嶺です・・」


そう二人が答えると、綺麗の人はにこりと笑った
そして、手招きをする


「そんなところにいないで・・・こちらへおいで」


------------------不思議と、二人は怖くなかった


近くへ歩み寄ると、綺麗な人は腰を下ろした
陽と嶺も座る


「私はセルネン・ベーハス・・・。セラと呼んでください」


にこやかに挨拶をするセラ
陽はつられて笑顔になり、嶺は顔を赤く染めた


「あ、あたしはヨウ・カーラ。双子のお兄ちゃんのリョウ・カーラ」
「カーラ？」
「僕たちのもう1つの名前は零音陽、零音嶺」
「レイオン？」
「ハーフなんです・・・」


嶺が小さく言った

現在、ハーフというのは認められないものだった
他の一族・・・他の種族と関わるコトが許されていなかったからだ
嶺と陽の両親は駆け落ち同然で家を出て、陽と嶺を産んでなくなった
父親は処刑台へ連れて行かれた
もちろん、嶺と陽もなのだが、母親の友人がかくまってくれているのだ


「そうなの・・・」
「・・・ん」
「・・・」


しばたく静かな時間が流れた
と、セラがふいに陽の頭に手を置いた


「・・・あ」
「？」
「・・・感じる？私の体温・・・」
「うん！」


陽はセラに頭をなでてもらうことが嬉しかった
育ての親は一回もなでてくれなかった
母親はおぼえてはいない


「私が、見える時点で・・・声が聞こえる時点で・・・貴方達は・・・」
























「普通の人間ではないのね」