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第十五話　当たり前


ソー・・・))


忍び足で、黒髪の幼女は近寄る
目指すは、小さな机
その後ろには大きな窓
机の上には可愛らしい花瓶に花が生けてあり、その横に生き物がいる
ふさふさの毛並み・・・寝ているのだろうが、尻尾がさわさわと動く


「（よし、今度こそ猫ちゃんを触るんだから！！）」


心の中でそうつぶやき、ゆっくりと近寄る


「（あと少し・・・）」


ゆっくりと、ゆっくりと--------------------------









































「に゛ゃぁぁぁぁぁ！」
「あーん！！」


幼女が触れるところまで来た途端、急に猫が目を覚まし、一目散に逃げていった
逃げられた幼女は、頬をぷくーっ、と膨らまし、着物の袖を握る


「どぉして逃げちゃうのぉぉぉぉぉぉ！！」


そう叫び、ぶつぶつと愚痴る



「当たり前。お前は「畏」の能力を持っているんだから」


声がした方を見ると・・・・・


「あー！！デブニャン★」
「星が黒いのは、気のせいニャ？それと、おいにゃはデブニャンじゃないニャー！！」
「www」


可愛い、猫が、廊下から姿をあらわした


「お前、自分の部屋に戻るニャ」
「何で？」
「面白いものが見れるニャww」


そういって、猫は幼女と反対の方向に進んでいった