ALLジャンルのオリジナル小説、ライトノベル、二次創作、ss小説やイラスト投稿なら「小説☆カキコ」

第二十二話　純白


「【希望】------------------！！」


一人の少女に向かって叫ぶ【絶望】
その隣に呆れ顔でいる【奇跡】
呼ばれた少女は振り向いた
が、顔をしかめる


「【絶望】か・・・」
「会いたかったぞ、フィアンセ！！」
「誰のことだ」


抱きつこうとする【絶望】を軽々とかわし、冷たく言い放つ【希望】


「もちろん、俺の天使！キミのことだ！！」
「お前の天使じゃない」
「そういう、所もいいぞ！！」


グッと手を握りしめる【絶望】
頭に怒りマークを出している【希望】


「・・・あの・・・」


おずおずと声を出した【奇跡】の方を向く二人


「こんなことしてる場合なんですか、お二方」
「いや、ダメだな」


キッパリと言い放つ【希望】に、【絶望】はさすがは！とか言っている


「では、早く参りましょう」
「そうだね」
「結婚式にか！？指輪を買い忘れている！！」
「さぁ、この阿呆はほうっておいていこうか、【奇跡】」
「え？あ、はい・・・；」


その言葉通り、【絶望】をおいていく二人



































「ぁ、野薔薇が咲いてますよ！」


野薔薇を見て、喜ぶ【奇跡】
それを見てフッと顔をほころばせる【希望】


「綺麗だね・・・」
「はい！！」


ニコッと笑う【奇跡】


「【希望】の方が綺麗だぞぉぉぉぉぉぉ！！」
「うるさい、黙れ、カス」
「・・ぁ、あそこで鳥が！！」


指の先にはカラス
もう息絶えているかのようにピクリとも動かない
それに駆け寄って【希望】は抱きかかえる


「・・・大丈夫・・・生きてるから・・・生きていけるから・・・」


そうつぶやき、カラスを手放す・・・
と、先程まで虫の息だったカラスが翼をはためかせ、飛び立った
それを見て微笑む【希望】


「純粋です・・・」































































「“純白の翼・【希望】”」