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複雑・ファジー小説
- Re: 姉妹の誓い 〜絆〜 【オリキャラあと一人!!】 ( No.250 )
- 日時: 2011/10/30 19:08
- 名前: 優音 ◆XuYU1tsir. (ID: 4z3SNsbs)
第二十三話 幼子の命
「おかあさん・・・」
幼い少女のかすれた声
暗い森の中で、たった一人・・・
迷子にでもなったのだろう
そして、力尽きているのか、木にもたれている
「おかあさ・・・ごめ・・さい・・・」
切ない声が響く
「見つけた」
「・・ぁ・・・?」
ふと前を見ると、同じぐらいの背の少女が立っている
首に黒色のスカーフを巻いていて、右目に髪が掛かっている
「髪の色、瞳の色、魂の色、服装、特徴、全て一致した」
少女は、幼子を見つめながら言った
「た・・けて・・おか・・・ん・・・・・ぁいた・・・ぃ・・・」
途切れ途切れに幼子は言う
少女は歩み寄る
「案ずるな。時機に母親と会える」
容姿に似合わず、古風な口調で話す少女
それを、幼子はボーっとする耳で聞いていた
「アタシはオマエを迎えに来たのだ」
少女のふわりとした髪が幼子に触れる
いつの間にかすぐ目の前に来ていた
幼子は少女を見つめ・・・
少女は幼子を見つめていた
少女の目は深い紫色に黒色が混ざったような色だった
幼子はその瞳の色に見ほれていた
なぜならば、瞳の色が変わっていくからだ
黒色から紫色へ
紫色から深い青色へ
深い青色からまた紫色へ・・
一時としてとどまらない瞳の色に、幼子は目を奪われていた
「おいで」
耳元でささやかれる
幼子は
コクリとうなづいた
最後に幼子は、問うた
「あな・たは・・・だれ?」
少女は少しも表情をかえずに答えた
「全ての命を奪い、全てを終わらせる“死神の鎌・【終わり】”」
その日、一人の幼子の命が尽きた
------------死神の鎌は全てを終わらせる
この世の終わりに死神は鎌を大きく振るう----------
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