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第二十八話　不思議な３人



「わぁ、おいしそうー」
「・・・」
「無言はやめる」



華やかな町
人々でにぎわっている
そんな中、不思議な雰囲気の少女たちがいた


一人はくすんだ黄色のローブに、体をすべて隠すように着ている３人の中で一番背が高い者
男か女か、判別は出来ない

一人は表情をまったく変えない少女
３人の中で背はちょうど真ん中
長い髪は丁寧に結われていて、白いうなじが露わになっている
瞳は遥か彼方を見ているかのように遠い

もう一人は可愛らしい外見をしている一番背が低い子供
着物と思われるものを着ているのだが、サイズは合ってない
袖口からは手が見えず、帯は結んであるのだがまだ長いらしくずるずると引きずっている
下は無理やり引き違ったかのようにボロボロで短い



「あ、アレもおいしそうー」



背が低い子供が言った
袖口を口元に持っていって無邪気にはしゃいでいる



「ねぇねぇ、姫様ー？此処にはおいしそうなのがたっくさんあるね♪」



『姫様』と呼ばれた少女は子供に目をやって、指が示す方を見やる



「・・・少しはその癖を直せよ」
「エヘ★」



そういってコツンと頭を軽く叩く



「・・・・」
「だから無言は止めろ」



少女が指摘するがローブからは反応がない



「・・・！」



子供が立ち止まる
体がピクリと何かに反応した
その様子に気づいて、少女もローブも足を止める



「・・・・どうかした？」
「・・・姫様・・・・」
「・・・？」



バッ


と、何かが視界の隅に映った




「来るッ！」




ドオォォォォォー・・・・ン




爆発音が鳴った