複雑・ファジー小説

Re: 姉妹の誓い 〜絆〜 【オリキャラあと一人!!】 ( No.267 )
日時: 2012/10/04 18:56
名前: 優音 ◆XuYU1tsir. (ID: AKehFwYl)

第三十話 一般人?



キイー・・・ン


刃物がぶつかった
巳好とルヴェリだ


「このクソガキが」


そういいながら口元をゆがめる


「ガキガキってうっさいんだけどぉ?」


右足を大きく蹴り上げる
しかし、ルヴェリはぎりぎりのラインで避けている


「能力者じゃねぇけど身体能力はあるんだね」


クスッと笑いながら走る


「当たり前だろ・・・。で、お前は?」


ナイフを構えなおす
巳好は上へと大きく跳び、重力にしたがって落下してくる


「どっちだと思う?」
「一般人に見えるけどな」


ググッ・・・と右腕を後ろへと引く
ルヴェリは迎え撃つ用意をしている


「残念」


瞬間、ルヴェリの下の地面が爆発した









「なるほどね」


空和はふむ、とうなづいた
そして回りを見る
透明で薄い“何か”が確かにそこに存在している
しかし、自分の目では確認できない


「あの人の能力ですか、これは」
「・・・」


緑、と呼ばれたフードへと目を移す


「外の景色が少しも変わらないところから、空間を遮断・・・もしくは時間を止めたのですか?」


そう尋ねるが、冷ややかな目しか返ってこない


「あぁ、分かってますよ。敵に自分たちの能力を教える馬鹿はいませんね」


そういってまたうなづいた
レイトの右手がピクリと動いた


瞬間




二人の姿は掻き消えた




すぐにその姿を現した


しかし位置が異なっている
先ほどまでレイトがいた場所に空和が
空和の場所にレイトがいる


「素晴らしい速度ですね」
「その“瞳”ではとらえられたか?」


バレてましたか、と空和はつぶやいた
そして振り返る
レイトも同じく

空和の片目は先ほどまでとは異なっている
何かが渦巻く、不気味な瞳だ


「“ログ・アイ”・・・その瞳でとらえたものを正確に記録し、一度記録したものは自分の知識として完璧に残る」
「よく御存知で」
「“瞳”に関する能力を持っているところからして・・・・【蓮】一族か」
「はい。本名は蓮空和といいますが」


レイトはやはり、と小さくつぶやいた


「一族の誰かがいるようですね」


察した空和は淡々といった


「あぁ」





ダンッ