複雑・ファジー小説

Re: 姉妹の誓い 〜絆〜 【オリキャラあと一人!!】 ( No.272 )
日時: 2012/10/16 20:55
名前: 優音 ◆XuYU1tsir. (ID: AKehFwYl)

第三十五話 能力者と神様


世界は能力者の誕生により、表と裏の世界の争いがひどくなっていました。

緑は枯れ果て、泉は干上がり、作物は育たなくなりました。

あるとき、表と裏の能力者が一斉に激突しました。




世界は破滅しかけました。

生き残っている者もいましたが、このままでは死んでしまうのです。

世界が終わりを告げようとしました。

そんなときでした。


神様が世界に降り立って、全ての力を使って世界を救いました。

世界は守られました。

人々は神様に感謝しました。

神様はそのまま姿を消しました。




数年経ちました。

新たに能力者が生まれました。

世界は元通りになりました。

しかし、愚かな人間たちは能力者を頂点にしました。

表も裏も、能力を持たないものは苦しい生活を強いられました。

神様は嘆きました。


争いによって滅びかけた世界。

それでも能力者は戦いをやめませんでした。

死人がたくさん出ました。

痛い痛い、と泣く少年がいました。

お母さん、と亡骸にすがる少女がいました。

神様は悲しみました。


表と裏の能力者が、また総戦争をしようとしました。

怒り狂った神様は、全ての能力者から能力を奪いました。

そして罰を下しました。

大地を揺らし、風を吹かし、水を暴れさせました。

世界は静かになりました。

能力者はただの人になりました。

神様は能力をもう二度と人間には与えないと誓いました。

そして能力を封印し、長い眠りに付きました。

人間は神の子。

神様の手から離れたら、能力などなかったらお互いを尊重しあう、平和で素晴らしい世界が出来るのではと神様は考えました。

神様は人間にチャンスを与えたのです。




しかし人間とは愚かな生き物なのです。

そして神様の考えは甘かったのでした。


天より祝福され、選ばれた人間がいました。

その人間は能力を潜在的に隠しました。

神様に見つからないように、隠しました。

その能力者は能力を開花させませんでした。

能力は消滅せずに、次の選ばれし者へと移りました。

それを何百年も繰り返しました。


そして開花のときがやってきました。


神様が眠ってから、もう900年以上経っていました。


開花させたのは双子でした。

双子は表と裏に散りました。

その双子を中心に、能力の開花が一斉に起こりました。


世界にまた、能力者が創りだされました。