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第二十三話　赤い髪


「ショウ！！大丈夫ですのー！！？」


ネイトゥが声を張り上げる
さっきの技のぶつかり合いで、砂煙が巻き上がっている
二つの技が消えた途端、近くにいた勝とはぐれてしまったのだ


「（勝の『炎』と反対の『水』を使えるなんて・・・『液体』は、厄介な能力ですわ〜）」


心の中でそうつぶやき、勝の応答を待つ
と、そのとき、何かが動く気配がした
ネイトゥはすばやく、気配に集中する

--------距離は？　近い！
--------どこから？　・・・後ろ！


「何者！！」


そういって、その場から高くジャンプする
レースがひらひらと揺れる
ネイトゥがいた場所に、赤い髪の子がいた


「よけられた・・・か」


そうつぶやいて、赤い髪をかき上げ、ネイトゥを見る
ネイトゥはジャンプしたから、位置的に見上げる形となった
上から見ているネイトゥは髪の毛と瞳に目をやっていた


「（赤い髪・・・赤い瞳・・・何者ですの〜！！？）」
「お前は・・・ネイトゥ・ハーレンか？」
「！！（この方は・・・ワタクシの名を！！？）」


驚きを顔には出さずに、ネイトゥはただ黙っていた


「答えろ。お前はネイトゥ・ハーレンか？」


さっきよりも乱暴な口調でそいつは言った


「・・・まずご自分の名を入ったらどうなのですか〜？」
「・・・ほぅ・・・。そぅだな・・・。我が名は・・・！！」
「！！？」


赤い髪の子が名前を言おうとしたとき、赤い龍がそいつを飲み込んだ
あっという間に、そいつは消えた
いや、炎の中にいる
赤い龍は、炎の龍だったのだ


「炎・・・ショウですの〜！！？」


ネイトゥが嬉しそうに、龍が来た方を見る


「自分の仲間に・・・なにをする」