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複雑・ファジー小説
- Re: 妖怪を払えない道士【闇鴉はニコニコ】 ( No.19 )
- 日時: 2011/07/19 11:34
- 名前: 王翔 (ID: C.wu5m6D)
- 参照: http://loda.jp/kakiko/?id=700
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押絵。日鞠とダーリン
第九話
目の前にいるのは、日鞠だった。
日鞠は、知り合いの道士でその実力は相当のものだ。
「何でここに」
「妖怪退治なのですよ?」
「ああ……」
笑顔で言う日鞠。
そこにもう一人、道士がやって来た。
「なんだよ、千じゃねぇか」
「九蝋か」
「あ、ダーリン☆」
日鞠は、そう言うと嬉しそうに九蝋と腕を組もうとした。
その反面、九蝋は露骨に嫌そうな顔をして日鞠に短剣を突きつける。
「俺はお前のダーリンじゃねえ!ブチのめすぞ」
「愛してるのですよ」
「黙れ、不快だ。さっさと失せろ」
なぜこうも、この二人は……
「あ、そこにいるの妖怪さんなのですよ?」
日鞠は、闇鴉とアメ小僧を指差して首を傾げる。
私は、慌てて……
「こいつらは、友人なんだ」
落ち着け私、何を言った……妖怪が友人だと?
そんな話、誰が信じるんだ……
「そうなのですね。千羅は、妖怪ともお友達になれるなんてすごいのですよ」
「あ、ああ…」
良かった。
「妖怪さん、よろしくなのですよ」
「はいはい、よろしく〜」
闇鴉は、にこにこしている。
「ボクはアメ小僧なのー」
これで、いいのか……
「いい人達だね〜」
のんきに語る闇鴉。
いい人って本気か?
あの様子を見て、いい人?コイツ、頭大丈夫か?
病院に行っても、妖怪は診てもらえないからな…………
「バイバイなのですよ」
「ああ……」
笑顔で手を振る日鞠に対して、軽く手を振ってやった。
「千」
「何だ、九蝋」
コイツが話しかけてくるのは珍しい。
「日鞠を始末してほしいんだが」
「私は殺し屋じゃないんだが」
暗殺依頼をするほどとは、なぜそんなに嫌なんだ?
日鞠は、可愛い方だと思うが。
「千羅ちゃん、もう疲れたから帰ろうよ〜」
「分かったから黙ってろ」
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