複雑・ファジー小説

Re: スピリッツ (VS七星!! 動き出す野望編) ( No.47 )
日時: 2011/08/06 23:15
名前: ベクトル (ID: j553wc0m)

  第31話  「殺人兵器。」


海をゆっくり堪能した日の数週間後・・・・。


国家レジスタンスの鎮圧を続ける団体、「ナイツオブピース」。
この反対団体は国家にとって無視できぬ存在になっていた。


国家はついに「ナイツオブピース」を・・・指名手配にした。


これによって世界の民衆は恐怖に包まれた・・・のではなく、


・・・むしろ「希望」に包まれた。

だれもレジスタンスの支配を喜んで受けてるわけではない。
むしろ解放してほしいぐらいだ。
だが、立ち向かえるものがいなかった。

だから民衆は「ナイツオブピース」にかけたのだ。
この世界を・・・
未来を・・・。


・・・だが国家はこうなることをすでに予想していた。
民衆が・・・奴らにすがりつくことを。

ではなぜ手配書をわざわざ世に出したのか?
・・・答えは簡単だ。

「希望」を壊せば・・・・さらなる「絶望」を与えることができるからだ。

そうすれば・・・立ち向かってくる奴はいなくなる。
強いのは我々だと簡単に証明できる。


レジスタンスには「負ける」という考えはこれっぽっちもない。

圧倒的な戦力。
圧倒的な強さ。

負ける要素なんてない。

だが・・・不安があった。
奴らを鎮圧する前に、希望を得た各民衆の心に火が付き、暴動を起こすかもしれない。
そうなると・・・やっかいだと考えた。

そこで・・・国家はある団体と手を組んだ。


その団体の名は・・・「ヒューマン」。
科学文化の貢献のために動く、産業団体。

この団体の科学技術は、最先端である。
国家はこの団体と契約し、極秘であるものを生産してもらった。


それが・・・・「対人間、人型殺人兵器」である。
のちに史上最低の兵器になる。

これがそれぞれの町に置かれ、監視される。
もし反乱などがおきたなら・・・・

すぐさま鎮圧する兵器。

これを置くことによって、国家は民衆の反乱を防いだ。
そして・・・さらなる恐怖の支配を民衆は受けることになった。


「・・・これが最近の現状よ。」
セリアはふうっとため息を漏らす。

「・・・最低だな。レジスタンスめ・・・。」
レイはグッとこぶしを握って言う。
「まさか・・・そこまで対策をするとはね。」
ホープも真剣な表情で言う。
「それぐらい・・・私たちを危険視してるってことかな・・?」
「ええ。彼らは本気よ。」
リフィルの質問にセリアは答える。

「彼らはついに・・・私たちを本当の敵として認識したのよ。」
「・・・奴らは俺らを本気で潰しに来る。」
セリアはアキトの言葉を聞いて「ええ。」と頷く。
「それに・・・町の偵察もしづらくなるしな。」
ジークはうんうんとうなづいて言う。
「・・・これからはもっと周りを巻き込まないように気をつけなくちゃいけないと思う。」
フェリスも小さい声だが、しっかりとした意見を言う。
「フェリスの言う通りよ。これからは町の安全をさらに重視しないといけないわ。無謀な行動は厳禁よ。」
真剣に言い放つセリア。

「そして・・・これからはさらなる戦いが待っているわ。みんな・・・覚悟してね。」

セリアの言葉に全員うなづく。


「ここからが・・・私たちの本当の戦いよ!! 気合い入れてね!!」
「・・了解!!!」


セリアの言葉に、一同は強く返事をする。


絶対に負けない・・・
絶対に死なないと心に誓って・・・。