複雑・ファジー小説

Re: スピリッツ 人気投票開催中です!! 第38話更新!! ( No.70 )
日時: 2011/09/10 13:04
名前: ベクトル (ID: j553wc0m)


  第39話  「サムライ」


「さて、始めるよ!!!」

ホープはコキコキと手を鳴らして言う。
サムライたちはホープを囲みながら、ジリジリと距離を詰める。

「スピリッツ解放。」
ホープから白いオーラが放出される。

「でりゃあぁぁーーーー!!!」
一人のサムライが斬りかかる。
それをホープは「ものまね」で作り出した剣、「オメガ」で受け止める。

「悪いけど、僕は剣以外も使うからね。」
「うりゃあああぁぁーーー!!!」
他のサムライも一気に斬りかかる。

その瞬間、ホープの姿が霧のように消える。

「なっ!!」
「消えた!?」
サムライたちは周りを見渡して騒ぐ。
さっきまで目の前にいたはずなのに・・・と。

「ぐわあっっ!!!!」
「!?」
サムライの一人が悲鳴をあげ倒れる。
見ると、いつの間にかホープがそいつの後ろに回り込み、オメガで斬りつけていた。

「い・・・いつの間に!?」
「驚いた? 霧の能力さ。」
そう、ホープがコピーしたのは「霧」の能力。
姿を自在に消せる能力である。

「ちっ・・・・くそぉーー!!!」
サムライたちは怒りをあらわにし、襲いかかる。
それを見て、ホープはまた姿をくらます。

「くっ・・・どこに?」
「ここだよ!!」
声がした方向を見るサムライたち。
そこには、剣ではなく銃(ダブルショット)を持ったホープ。

「くらえっ!!!!」
ホープはダブルショットを連射する。
「ぐわああぁぁーーー!!!!」
避けられず、悲鳴をあげるサムライたち。
4人いたサムライたちを一気に鎮圧した。

「分かってやりなよ。君たちが殺した人たちも同じ気持ちだったんだから。」

ホープはため息をつき、まだ生き残っている人を探し始めた。



レイとリフィルも、敵と遭遇していた。

「囲まれたか・・・・。」
敵は約10人。

「覚悟ぉぉーーーーー!!!!!!」
「リフィル!!!」
「りょ〜かい♪ スピリッツ解放♪」
リフィルから白いオーラが放出される。そして・・・・

「ウインドトルネード!!!!」
レイとリフィルを中心に半径3メートルの大きな竜巻が現れる。

「う・・・・なんだこれは!?」
突然の大きな竜巻に驚くサムライ達。
敵は竜巻の内側にいるのだが、あまりの竜巻の強さに近づくこともできない。

「さ、レイ♪ 適当に撃っちゃっていいよ♪」
竜巻の中心でリフィルがレイに言う。

「撃つ・・・・つったってお前の竜巻が強すぎてあんまり敵が見えねえんだが・・・?」
「その点は大丈夫♪」
リフィルは親指を立てて言う。

「私がレイの撃ったレーザーを風でコントロールして、あいつらに当てるから♪」
「そんなことできんのかよ!?」
「試しにやってみたら?」
リフィルがそう言うと、レイは「それもそうだな。」と同意する。

「いくぜ・・・そら!!」
レイは竜巻に向かってレーザーを撃つ。
そのレーザーは風に任せるように竜巻の周りを高速回転する。

「それっ!!」
リフィルは風を操り、レーザーを竜巻の外にいるサムライたちに向かって放つ。
そのスピードはいつものレーザーのスピードではなかった。

「ぐわっ!!!!」
サムライの一人がそのレーザーに直撃した。
そしてあまりの威力に吹き飛ぶ。

威力も、いつもの何倍もの威力。

「・・・・・。」
「ねっ♪」
あまりの威力に驚くレイ。
と同時に、なぜか笑いがこみ上げた。

「すげぇ!! リフィルすげぇぜ。」
「でしょ?♪」
「すげぇ合体技だぜ。そうだ!! 名前を付けよう!!」
レイが「ううーん・・・」と頭を抱え悩む。

「ねえレイ、流星群なんてどう?」
「おおっ!! いいねぇ。それで決まりだ!!」
リフィルとレイはお互いに喜ぶ。
何気にリフィルもノリノリだ。

「じゃあさ、こんなのどうだ!? リフィル、耳かせ。」
「えっ!?」
リフィルは言われたとおりに耳を貸す。
レイはコソコソと内容を話す。

レイが一通り話すと、リフィルは・・・

「いいじゃん!! なんかかっこいい♪」
「だろぉ!? いいか、言うぞ?」
「うん!!」
レイとリフィルはお互いに納得し・・・・

「じゃあ俺から言うぞ? リフィル!!!」
「うん♪」
二人は息を吸い込み、


「降り注げ!! 夜空にかける流星!!」

「光り輝き、敵を貫け!!!」

「「 流星群!!!! 」」  


そう言い、レイは辺り一体にレーザーを連射する。
複数のレーザーをリフィルが操り・・・・

「そりゃああぁぁーーー!!!!!」
竜巻の外にいるサムライたちに向かって放つ。

「ぐわああぁぁぁーーーーーーーー!!!!!!」
なすすべなく、サムライたちは次々と倒れる。

そして気付けば、敵は沈黙。

「やったなリフィル。完璧だったぜセリフ。」
「うん♪ かっこよかったね。」

レイとリフィルはお互いにハイタッチをし、また捜索を始めた。