複雑・ファジー小説
- Re: スピリッツ (VS七星!! 動き出す野望編) 第44話更新! ( No.81 )
- 日時: 2011/10/24 21:08
- 名前: ベクトル (ID: j553wc0m)
第45話 「リイナ。」
スピリッツ、「レベル2」。
この力を扱えるのはこの世界に数えるほどしかいない。
この力を発動させたものは今までの力とは別に、新たな力を得る。
それはオーラにも現れる。
また、オーラには二種類ある。
赤のオーラは{身体的機能の上昇}、そして、白は{補助能力の追加}を表す。
もし仮に、自分のもともとのオーラが「赤」であり、新しく得た能力が「白」の能力であるなら、その人は二つのオーラを持つことになる。
また、新しく得た能力が同じであるならば、オーラの色は変わらない。
だがその分、体力の消費、身体のダメージは大きい。
長時間続ければ、死に至ることもある。
この内容は、天才と呼ばれた男、「レイリー」が書いた、スピリッツの覚醒についての本に書かれたものである。
セリアは昔が読んだその本の内容を思い出した。
レイは・・・・やはり天才だった。
私が見込んだ通りだった。
レイの新しい能力である「時空移動」は、多分ホープやアキトには扱えない。
数学能力、空間能力、そして何よりも頭の柔軟さがずば抜けるレイだからこその能力。
だけどその分、脳に負担がかかるはず。
長い戦いは避けないと・・・・。
「・・・セリアさん?」
「!!」
セリアは声に気付き、ハッと我に返る。
フェリスが心配そうにこっちを見ていた。
(どうやら考え事をして気付かなかったみたいね・・。)
セリアは苦笑しつつ、
「ええ。大丈夫よ。それよりも・・・そろそろリフィルの出番よ。」
「もうですか!? まだやれるんじゃ・・・。」
ジークはセリアに言うが、セリアは首を横に振る。
「長居は無用よ。レイも長くは持たないから。もうゴーサインを出していいわ。」
「了解!!!」
ーーキングジョージ内ーー
「ぬおおおおおォォーーー!!!!!」
カムイは大きな雄叫びと共に、分身を2体・・・ではなく、4体呼び出す。
「・・まだ出るのか!? さすがだな・・。」
「全力で主を叩くッ!!! 覚悟ォォーーー!!!!」
5人一斉にレイに飛びかかる。
レイはゆっくりと構え、
「何人こようが全部狙い撃ってやらァ!!!」
辺り一面に乱れ撃つ。
放たれたレーザーは途中で消え、
「今度は上かッ!!!!」
カムイが上を見て言う。
そこには雨のように落ちてくるレーザーの嵐。
「避けらんねえぜ? くらいなァッ!!!!」
降ってくるレーザーで、次々と消えていく分身。
だが・・・
「おおおォォォーーーーーー!!!!!!!!!」
上から降り注ぐレーザーの嵐をもろともせず、ただレイに一直線に突っ込んでいくカムイ。
カムイはレーザーに当たり、傷つきながらも、勢いは全く落ちない。
「なッ!? こいつ・・・・玉砕覚悟かッ!!!!」
だんだん距離は詰められ、追い込まれたレイ。
接近戦になれば、レイに勝ち目はほとんどない。
「くッ・・・まじかよ・・。」
「この覚悟がなければ・・・・リイナは救えんッ!!!!!」
「!!!」
カムイの熱い思い・・・。
身体が血だらけになりつつも、
カムイの純粋な気持ち・・。
そうだ。俺にだってあるッ!!!
俺だってッ・・・・!!!
「負けるわけにはッ・・・・いかねえぇんだァーー!!!!」
レイは魂を込めて、わずか3メートルほどの距離にいるカムイの心臓に向かって撃つ。
だがそれを・・・・カムイは間一髪のところで急所をまぬがれた・・・!!
はず・・・したッ・・だと・・。
「断罪ッッ!!!!!!!!!」
カムイはレイに向かって剣を振り上げる・・・。
「まだだァァッーーーー!!!!!!」
「・・・アキトッ!?」
アキトがカムイとレイの間に割って入り、カムイの剣を受け止める。
そしてもう一方の手に鞘を持ち、
「アキ・・ト・・!!! お主ッ・・!!!」
「俺がッ・・お前を救うッッ!!!!!!!!!」
アキトのカムイの顔面に向かって・・・・
「でぇえええええぇーーーーいいいいいッッ!!!!!!!!!!」
力いっぱい殴り飛ばした・・・!!!!!
カムイは吹き飛び、勢いよく地面に叩きつけられる・・。
「これで・・・・終りだッ・・!!!」
アキトは膝をつき、地面に倒れこんだ。