複雑・ファジー小説

Re: 日常≠非日常 ( No.6 )
日時: 2011/07/25 12:26
名前: ゆn (ID: Qz56zXDk)

第一話

 四月某日。
 去年同様に今年も入学式が始まる。四月だと言うのにまだ北海道は肌寒い。その為、外に出歩く時は薄手の上着を着用する人が殆どだった。
 学校に着くまでの道のりが、酷く長いものに思える。
「ふぅ……。もうちょい近くに家建てるとかしないのか僕の親は……」
 僕は親への愚痴を零しつつ歩み続ける。誰が其処に居る訳でもないので、ポケットからDSを取り出してやり始める。太陽の光が反射して画面が黒くなり、見難いがそれをも気にせずにやり続ける。ただ、黙々と歩きゲームを進める。
「あ、雑魚だな、このボスキャラ……」
 不敵な笑みを顔に浮かべ、最後の攻撃を決めようとする。
 瞬間。
「恍唏なんでゲームしながら歩いてるの……? えっ、学校ってゲーム機持ち込み禁止だよ……ね?」
 後ろから、仮初の「友達」が話しかけてくる。ただ、その言葉には“なんでゲーム持ってきてるの?”“学校行くんだよね?”といった、不思議な感情が渦巻いているんだろう。僕は何も感じないけど。
「別に、学校には行くよ? もう少しで着くしさ」
 学校のほうをチラッと見て言う。もう、校門の直ぐ近くだった為、ゲームを中断してパタンと閉じる。自分の感覚だと、まだ小学校の前辺りだと思っていたから内心驚いた。
「それじゃ、おいらん行くから」
 僕はそれだけいうと、友達を置いてさっさと学校の敷地内へはいる。
 生徒玄関に行くまでに職員室の前を通るのが癪だったが俯いた状態のまま通る。僕は、生徒と同じ位教師が嫌いであまり顔を見られたくないからだ。

 生徒玄関で靴を履き替えて、足早に三階の教室へと向かう。生徒玄関に貼ってあった生徒のクラス割り当てを見たら、二年B組と書かれていた。僕は階段を一段飛ばしで上る。ただ、制服ということもあってもの凄く登りにくい。何時ものジャージが恋しくなった。

 教室入って第一声。
「うわっ……お前と同じクラスなの? え? マジで? なに俺死ぬ感じ?」
「おう、死ね。勝手に死んでろそこら辺で」
 凄い怪訝そうな目で相手を見る。相手は嘲笑いながら答えてくる。こんな会話がほぼ毎日あるんだろうな……。そう思うと憂鬱になる。