複雑・ファジー小説

Re: 【REVERSE WORLD】… プロローグに音声あり ( No.47 )
日時: 2012/07/16 18:54
名前: 将軍 (ID: uOi54irs)

第4話
「君達のおかげで長崎防衛戦を勝利する事が出来た、感謝する」
中山准将が第109特別遊撃小隊全員に労いの言葉をかけていた
「労いの言葉、感謝の至りです、中山准将閣下」
「君達には後日旭日賞が授与されるだろう」
「旭日賞?」
「バカ、旭日賞ってのは勲章の一つよ、これはかなり名誉なことなのよ」
美鈴が小声で野々村に耳打ちした
「まぁ、時期が時期だから皇居での式典ではなく、元帥閣下より授与される事になるがな、君達には本当に感謝している、近畿地方陸軍士官育成学校までヘリで送ろう」
「ありがとうございます」

「ここに帰ってくるのが嬉しく感じたのは初めてだ」
ヘリで近畿地方陸軍士官育成学校に帰ってきたとき野々村が最初に発した言葉だった
「全く持って同感ね」
口々と同意の言葉が上がった
「おかえり諸君」
「教官長、ただいま長崎防衛の任より帰還しました」
「うむ、君には驚かされたよ、まさか敵の将軍を捕縛したのが君だったなんてな、私は初めて聞かされたとき、ついに老化現象が始まったかと思った程だったよ」
「ちょ、教官長、それはどういうことですか」
小隊全員が笑っていた
「冗談はこのぐらいにし、君達も大規模な作戦参加は初めてだから疲れただろう、今日はゆっくり休みなさい」
教官長の言葉を聴き
「第109特別遊撃小隊、本日の業務はこれまで、解散」
野々村が宣言すると小隊員が風呂に向かったり、食堂に行ったりと思い思いに過ごし始めた

翌日、第109特別遊撃小隊全員が教官室に呼ばれた
「教官、何でありましょうか?」
小隊全員が直立不動のまま戦々恐々としていた
「君達に7月から約2週間の特別休暇が与えられた、いわば夏休みだな」
「……は?」
野々村が間抜けた声をあげた
「君達が長崎防衛戦で上げた戦果の大きさ考慮し、日本軍上層部が特別休暇を与えたのだ」
「本当ですか」
「こんな陰湿な嘘はつかんよ」
この言葉を聞いた瞬間、教官室に歓喜の声が響いた

第5章 END