複雑・ファジー小説

Re: 【REVERSE WORLD】… 第六章開始(恋愛要素多め) ( No.49 )
日時: 2012/07/16 23:24
名前: 将軍 (ID: uOi54irs)

第2話
美鈴は自室のベットで横になりながら考え事をしていた
(お母さんったら、ジンちゃんと二人で映画でも見に行ってきなさいって)
その手には2枚の映画のチケットが握られていた
(ジンとは…そんな関係じゃ…ないのに)
ギュッとクッションを握り締めて悲しそうに目を伏せた
(私らしくない! よし、誘おう)
携帯を取り出し野々村に電話をかけた
「もしもし、何だ美鈴?」
「あ、あのさ、暇?」
「暇じゃないけど暇だ」
「…どういう意味?」
「父さんの相手に忙しいが、面倒だ」
「じゃ、じゃあさ映画に行かない?」
「いいぞ、じゃあ今が9時だから10時で良いか?」
「う、うん! じゃあ10時ね」
「分かった、じゃ」
電話を終えるとすぐさま大鏡の前に立ち服を選び始めた
(これじゃ派手すぎるし、でもこれじゃ地味すぎる、ジンには綺麗な私を見て欲しいけど…でもジンは私の事は幼馴染としか思ってないだろうな)
一抹の寂しさを覚えながらも服選びを続けた

(これで良いかな)
無難な服を選んだがそこそこ似合っていた
(美鈴からの映画のお誘いだ、美鈴にはカッコいい俺を見て欲しい、でもどうせ美鈴は他の男が好きだろうし、でもせめて一緒に居たい)
こちらも一抹の寂しさを覚えながら時間を待っていた

「よ、よぉ美鈴」
「お待たせジン」
ミニのフリルスカートに上は水色のキャミソールにその上に薄手のカーディガンだった
「じゃ、じゃ行くか」
「う、うん」
何も言わずとも二人は手を握った