複雑・ファジー小説

Re: 【REVERSE WORLD】… 第六章開始(恋愛要素多め) ( No.50 )
日時: 2012/07/17 17:24
名前: 将軍 (ID: uOi54irs)

第3話
(退屈だなぁ、この映画、俺の趣味じゃないし、何より周りのほとんどがカップルだし…)
ため息をつきながら周りを見回していた、周りにはほとんどが男女のペアで親しそうにしながら映画を観ていた
(でも、傍から見ると俺たちもそう見えてるのか?)
野々村は人知れず顔を赤くしていた

「映画、よかったね」
「そうだな」
映画を見終わり、街の中を散策がてら廻っていた
「ねぇ、服見たいんだけど、良い?」
「別に良いけど…」
「ホント! じゃ行こ」
無邪気に笑顔を見せながら野々村の腕を引っ張っていった(いつもより何かテンション高いな)
されるがままになってブティックに入っていった

「あらあら、美鈴ったらジンちゃんの事ホントに好きねぇ」
「ジンが俺にはあんな楽しそうな顔見せたこと無いのに〜」
野々村と美鈴の後を裕子と克人がつけていた、裕子は面白そうに眺め、克人は目に涙を溜めハンカチを咥えていた
「まぁまぁ、克人さん良いじゃないですか、ジンちゃんの楽しそうな顔が見れて、美鈴も楽しそうだし、ほら追いかけますよ」
「う、うん」
そのまま追いかけてブティックに入っていった

「ねぇ、ジンはどれが似合うと思う?」
自分の体に色々な服を当てていた
「全部似合うと思うぞ」
「もう、ちゃんと選んでよ」
頬を膨らませていた
「こっちのワンピースとこっちのキャミソールのどっちが良いと思う?」
「どっちかっていうと、俺はそっちのワンピースかな」
「じゃ、買ってくる」
ワンピースを抱きしめ、そのままレジに向かっていった
(やけに嬉しそうだったな)
美鈴を見送りながら、その辺りを見回してある一箇所に目を止めてその場所に向かった

「ジン? 何処に行ったのよ」
会計を済ませて、元の場所に戻ってくるとそこには野々村は居なかった
「ごめん、美鈴」
「何処行ってたのよ」
「ちょっと買い物してた」
「今度置いていったらぶっ飛ばすからね」
「分かったよ、んじゃ帰りがてら何か食って帰るか」
「そうだね」
家に向けて歩き出した