複雑・ファジー小説
- Re: 【REVERSE WORLD】… 第七章開始 ( No.52 )
- 日時: 2012/07/18 17:38
- 名前: 将軍 (ID: uOi54irs)
第1話
「これより中華人民解放軍軍議を執り行う、まずは日本侵攻作戦についてだ」
「箋将軍が捕虜となり、極東方面侵攻軍は壊滅だ! くそ、日本の奴らめ」
口々にわめきだしたところで最高司令官とおもしき人物が重々しい口を開き、その他の者を静かにさせた
「そこで意見を聞きたい、元箋 昌嬰将軍の補佐であり、今は孫 満禿将軍の補佐官の雨・翡翠大尉」
「自分は今は極東への侵攻はせず、箋将軍を倒したという小隊の事調べあげ、対処しつつ兵力を稼ぎ、侵攻するのが得策かと小官は進言いたします」
25という若さでこの会議に出席していた雨・翡翠が進言した言葉聞き、賞賛する者もおれば反対する者もいた
「確かにそれが一番だろう、では雨・翡翠大尉の進言聞き、再度日本に侵攻するための作戦の立案を命令する」
最高司令官が命令すると皆忙しそうに動き始めた
「早速だが君達第109特別遊撃小隊にはドイツのミュンヘン奪還作戦に参加してもらう、これはWDA本部に決定事項だ」
夏休みが終わり、育成学校に戻ってきた野々村達に教官から言い渡された
「我々だけですか?」
「そんなわけないだろ、日本からは迅乃少佐の部隊と第3機甲連隊と第117混成師団が派兵される、後はアメリカ、オーストラリア、カナダ、ヨーロッパ諸国だ、合わせて30万の連合軍が形成される予定だ」
「30万……」
「出立は今日の二一○○時だ、それまでに準備しておけ、【陽炎】は特別休暇の間に現地に送っておいた、諸君の武運を祈る」
「あのさ、ミュンヘンって大事なのか」
教官室から出て、野々村と瀧上は武器庫に向かう途中に疑問を口にした
「ミュンヘンはドイツ南部の経済の中心点とも言われている場所です。他には生物工学、ソフトウェアなども盛んなので拠点としてはあまりですが経済力をあげるには良いと思われます」
「瀧上は詳しいな」
「親が軍人ですので」
(親が軍人でも天と地ほどの差があるな)
頭に克人の姿を浮かべながら苦笑いした
「あら、美鈴さん綺麗な髪留めつけていますわね」
美鈴と柔欄寺は包帯や傷薬を取りに第二保管庫に向かっている途中だった
「綺麗でしょ、この髪留め」
満面の笑みで柔欄寺を見つめた
「えぇ、……もしかして隊長からもらったんですか?」
いつもの柔欄寺とは思えない何か企んでる様な顔だった
「ち、ち、違うわよ、大体なんでジンからもらったものでこんな、あっ………」
「やっぱり隊長からもらったんですね」
「お願いだから内緒にしてよ」
「分かりましたよ」
「へっくしゅ」
武器庫で武器弾薬を選び運び出しているときに野々村が大きなクシャミをした
「風邪ですか隊長?」
「さぁな? さっさと運んで二一○○時まで寝たい」
ただ黙々と作業を続けた
