複雑・ファジー小説
- Re: 【REVERSE WORLD】… 第七章開始 ( No.54 )
- 日時: 2012/07/20 22:57
- 名前: 将軍 (ID: uOi54irs)
第3話
「これよりミュンヘン奪還作戦の会議を行う、まずはISU軍はミュンヘン防衛に約40万の兵力を揃えて来ている、対するこちらのWDA軍は30万の兵力をアウクスブルム基地、インゴルシュタット基地、ランツフート基地の3つの基地に兵力を分散し3方面からの同時攻撃を開始する、その作戦にあたっての配置を決める」
朝の9時ちょうどから始まった軍議にはアメリカ軍の代表やイギリスなどの列強国が軒を連ねていた
俺絶対場違いだろ! どうみても
「野々村少尉率いる第109特別遊撃小隊には左翼軍の中央に配置する」
「我々ですか!」
陣の中央に配置するという事はつまりその陣の指揮を委譲されたのと等しい
「そうだ、君に指揮はさせないよ君達には左翼軍の中央第1陣をやってもらいたい」
「分かりました」
「では…」
次々と決まっていき、軍議は終了した
「左翼軍の中央第1陣だってさ」
小隊宿舎に戻ってきてさっきの軍議で決まった事を報告していた
「よりにもよって第1陣ですか、一番死亡率が高いですよ」
「ま、当たり前か、武勲立てたって言っても所詮は2つだけだから、思惑としては第1陣に敵の兵力を削るだけ削らして第2陣、3陣と航空戦力もあるみたいだし電撃戦で攻めるのかな」
「いわゆ捨て駒って奴ですかね?」
さっきまで【陽炎】の整備をしていたのだろうか梁嶋は機械油で少し汚れていた
「ま、そういう思惑があろうとも俺は捨て駒になる気はないよ、死にたくないし」
「それはまぁ、そうですね、しかし隊長、作戦はあるのですか?」
「一応ね、でもそれは一種の賭けみたいなもんだし」
「どんな作戦なのか教えなさいよ」
「俺が考えた作戦は……」
小隊員全員を集めて作戦を説明した
「呆れた、そんな作戦聞いたこと無いわよ」
「でも確かに成功すれば敵に打撃を与えられますし、良い作戦ですよ、成功すればですけど」
「確かに、成功すればですが」
「中々心にグサッと来る言葉をありがとう」
「ま、やってみないとわかんないし、やりだけやりましょう」
小隊員全員頷いた
第109特別遊撃小隊全員に自由行動を許され、街に出たりPX(軍隊の中にある売店)に行ったり思い思いに過ごしていた
「さて、明日の作戦まで自由行動をしていいって言われたから、アウクスブルムの街を後で見に行くか?」
美鈴と二人っきりになり唐突に話しかけた
「い、いいけど」
「じゃ、行くか」
そのまま街に向かって歩き出した
