複雑・ファジー小説
- Re: 【REVERSE WORLD】… 第七章開始 ( No.56 )
- 日時: 2012/09/21 18:24
- 名前: 将軍 (ID: RAfxUc7S)
第1話
「作戦名【射手座の矢作戦】か、名前はカッコいいな」
「無駄口叩いてる暇あるなら働きなさいよ」
夜明け前にWDA混成軍は隊列を組み、進軍開始に向けて準備をしていた、もちろん第109特別遊撃小隊も【陽炎】の整備や銃弾の配布、無線の起動、傷薬や包帯の詰め込みなどやることは山ほどある
「はいはい、【射手座の矢作戦】って言っても、ミュンヘンのライム、ガルヒンク、キルヒハイムを押さえて、ミュンヘン中央に置かれている敵司令室を包囲していき降伏に追い込む作戦だろ」
野々村は弾倉に弾を込めていた
「予想被害数は13万人、中々多いですからね」
「全員生き残って日本に帰りたいな」
午前4時
「これよりミュンヘン奪還作戦【Operation Sagittarius Arrow】開始、全軍ライムに向けて進軍開始!」
まず最初にドイツ軍最新鋭戦闘機【ゲシュペンスト】による敵軍に威力偵察及び敵航空戦力撃破を目的とした戦闘機部隊が飛び立ち、その後に続くように地上軍が動き出した
午前6時
「ホフマン少将より入電、戦闘機部隊による威力偵察は成功、なれど敵航空戦力壊滅にあらず、敵航空戦力に注意されたし、それと敵陣営が書かれたデータも一緒に、反映します」
入電と共にデータを渡され、それを全員の持つ端末に反映させた、敵の陣営は土嚢で強固な防衛網をつくり、敵も防衛の構えで陣形を組んでいた
「厄介だな、防衛網が堅そうだ」
進軍しつつ端末を確認していた
「ですね、これはかなりキツイと思われます」
「ま。頑張って戦うしかないか」
午前7時46分
「敵前方に展開中! 数不明、本陣より入電、全火器使用許可、敵を迎撃せよ」
「総員、対人戦闘用意!」
2度の実践を潜り抜けた野々村は隊長らしくなり、すぐさま部隊を動かせるようになっていた
「【陽炎】主砲発射準備に入れ、爆煙が上がったと同時に敵防衛網に肉薄、そのまま防衛網を奪取する」
野々村が考えた作戦は【陽炎】の主砲で爆煙を上げ、その爆煙が上がっている間に防衛網に張り付き、敵を殲滅、その防衛網を使用するという作戦だった
「今だ! 一気に駆け抜けろ」
【陽炎】から放たれたレーザーが着弾し、大きな爆煙が上がり、小隊員全員がその中を駆け抜け、敵防衛網に肉薄した
「総員正射開始!」
野々村の合図で防衛網にいる敵に銃撃を浴びせた、大半の者は為すすべも無く凶弾に倒れていった
「防衛網の奪取に成功、自軍左翼陣も到着、小隊員に怪我は無いわよ」
「此処で敵を迎撃するぞ」
ミュンヘン奪還戦の火蓋が切って落とされた
