複雑・ファジー小説

Re: 【REVERSE WORLD】… 第八章開始 ( No.57 )
日時: 2012/07/28 23:02
名前: 将軍 (ID: uOi54irs)

第2話
「ホフマン少将、左翼が敵防衛網を奪取、そこを基点に防衛の陣を展開、行軍速度を落としています。このままでは陣形が崩れます」
「左翼を切り離し、右翼と中央だけで陣を再編、左翼には防衛網を使い敵を掃討しつつ行軍せよと伝えろ」
「了解」
慌しく飛び込んでくる情報を処理しつつ適切な指示を与え、陣を動かしていた
「少将! 敵戦闘機を確認、数12、距離2千、AGM(空対地ミサイル)を積んでいるとの事 戦闘機はロシア軍開発のSu-r【ムグラー】だと思われます」
「直ちに対空迎撃用ミサイルを放て! 何としても打ち落とせ」

「ジン、あれって戦闘機じゃない?」
戦闘中に美鈴が空に見える小さな黒点を指差した、それはどんどんとこちらに近づいてきていた
「かもな、でもこっちには対空迎撃兵器は持たされてない、他の部隊が何とかしてくれるだろう、それより俺等は敵の掃討を進めるぞ」
敵の防衛網を奪取したことによって敵との戦闘が楽になり、さらに左翼本陣が到着した事によって掃討速度は加速度的に速まってった

「将軍、敵が対空迎撃ミサイルを撃ってきていますがどう致しますか?」
アウクスブルム基地方面の防衛を任されているISUロシア軍将軍 ザウル・ブルメルが司令室でほくそ笑んでいた
「構わん、ほっておけ、どうせ当たらん、あの戦闘機はFXJ【ジマー】だ、あの戦闘機はミサイルのロックオンシステムに感知されん、アレを迎撃するには目視でミサイルを当てるか戦闘機で機銃掃射するしかない」
「は、ではそのように」
兵が部屋を去るとザウルは外の窓の方を向き
「精々足掻きたまえ、WDAの諸君」

「ミサイルがロックオンできません!」
中央本陣で敵戦闘機を迎撃しようとパトリオットミサイルを起動した兵が照準を合わせようとしたがミサイルは敵機を捕らえていなかった
「何!? も、目視でも良い、何としても当てろ!」
目視でミサイルを発射させたが戦闘機にかすりもせず遠くに飛んでいき爆発した

「敵機がこちらに向かってきています、此処を爆破するつもりかと」
「馬鹿か?! 味方だっているだろ、総員、塹壕に潜れ」
敵が作っていた防衛網の中の塹壕に小隊全員が入ったのを確認し入ろうとした瞬間後ろからものすごい爆音と共に爆風が野々村を襲い、そのまま塹壕に強く体を打ち付けられた
「大丈夫ですか? 隊長」
携帯用医療キットを持った柔欄寺が近づいてきた
「大、丈夫だ、敵は?」
「半分ぐらいまとめてミサイルに焼かれたわ、ISUは何を考えてんだか」
「好機だな、此処の敵を掃討し、本陣に合流するぞ!」