複雑・ファジー小説
- Re: 【REVERSE WORLD】… 第八章開始 ( No.61 )
- 日時: 2012/09/21 20:29
- 名前: 将軍 (ID: RAfxUc7S)
第3話
「左翼に敵機がミサイルを投下、左翼戦力3万の内、約3割が戦死、全滅です!」
軍では部隊の損害が3割を超えると全滅、5割を超えると壊滅、10割だと殲滅といわれる
「ISUの奴らめ、自分の味方を誘導地点にして、そこにミサイルを撃ち込んだか…… 今すぐ左翼の残存部隊と右翼部隊に 中央に集結 と伝えろッ!」
「はっ!」
左翼が全滅した事により。WDAライム侵攻軍は左翼、右翼を捨て、全軍を中央に集結し、一気に攻勢に出始めた
「たいちょー中央より伝令、全軍中央に集結 いじょー」
塹壕を移動しつつ敵の掃討を行っていた。
「了解。総員、この塹壕を使用し、出来る限り中央まで戻るぞ」
「ザウル将軍! 敵の左翼は3割の戦力を喪失しました。ですが全軍を中央に集結させています。おそらく総攻撃を仕掛けるようです」
ザウル・ブルメルは優雅に司令室の椅子に座っていた
「ふむ、3割か……第2機甲師団と第88歩兵連隊、第301旅団は此処を死守、その他の部隊がミュンヘンに到達するだけの時間を稼げ」
「将軍! それは…あまりにも、殲滅されてしまいます」
副官がザウルの采配に異を唱えると
「それがどうした? 軍人とは国を守るために戦うのだ、そのためには犠牲が必要なのだ、軍人は死ぬべきときに死ななければならん。今がそのときなのだよ」
冷たいまなざしと語調だった
「…分かりました。では、そのように」
「中央にほぼ全軍が集まったみたいですね」
中央が占拠していた野戦基地に部隊を集結させており。その中に第109特別遊撃小隊の面々もそろっていた
「野々村少尉、生きていたか」
「迅乃少佐! お久しぶりです」
そこには以前長崎防衛戦で一緒に戦った迅乃 光鬼少佐と強襲部隊の面々がいた
「はい、少し負傷はしましたが」
ミサイルの爆風で地面に叩きつけられた時に少し腕を痛めていた
「そうか、君達もこっちに派兵されてると聞いて探していたんだが、まさか戦場で会うとはな」
「こちらもです」
顔を見ながら苦笑しあった
「いいか、貴様等はこのライム基地を味方が全員ミュンヘン本部まで到達するまで絶対死守するのだ。たとえ最後の一人になろうともな」
部下達に対しザウル将軍は‘お前達は囮になれ’と言っていた
「しょ、将軍、幾らなんでもこの数では…」
「それがどうした? 別に貴様達はこの基地を守るためだけの戦力だ。我々がミュンヘンに到着したら貴様等は用済みなのだよ。いいか、軍人は死ぬべきとき死ね!」
兵たちに絶対零度の言葉を浴びせかけていた
