複雑・ファジー小説

Re: 【REVERSE WORLD】… 士官編 最終章開始  ( No.69 )
日時: 2012/12/26 13:11
名前: 将軍 (ID: xRtiMmQO)
参照: http://mb1.net4u.org/bbs/kakiko01/image/730jpg.html

第2話
「過労ですね。三日は絶対安静。勲功式については貴方達の判断に任せるわ。行けない訳ではないから」
美鈴を医務室に運び、女性軍医に検査をしてもらったところ軽度の過労であった
「私は他の仕事で少し出てくるわ。ま、ゆっくりしていきなさい」
そのまま医務室を去った。野々村はベットに横になっている美鈴の傍に行き、ベットの隣にある小さな椅子に腰掛けた
「ごめん、過労になるまで仕事手伝わせて」
「別にいいよ、やりたいからやってただけだし」
いつの間にか野々村は美鈴の髪の毛を優しく撫でていた
「ちょ! いきなりびっくりするでしょ!」
「ごめんって、でも嫌そうにしないじゃん」
びっくりしているのは事実だろうが美鈴の顔には嫌そうな表情は一切無く、頬を少し赤く染め気持ち良さそうに目を細めていた
「そ、それより私勲功式に参加して良いよね?」
「駄目だ。安静にしててくれ」
上目遣いで見てくる美鈴に対して心を鬼にして宣言した
「何で? 私は大丈夫だよ」
「俺はお前に無理をして欲しくない。だから安静にしてて欲しいんだ」
「せっかく友達以上になって始めてのクリスマスなのに……」
いじけたように頬を膨らませる美鈴に
「早いけど、メリークリスマス」
綺麗な包装が施された小さな箱を手に握らせた
「……開けていい?」
期待した顔をでジッと見つめてくる
「いいよ」
野々村の言葉が終わるのとほぼ同時に箱を開けた
「可愛い」
箱の中には綺麗に装飾が施されているか軍人を目的に狙いを定めた作品なのか全体的には華やかではないが良い感じのアクセントにあるネックレスだった
「喜んでくれてよかったよ」
「ねぇ、私につけて」
ネックレスを野々村に手渡し、顎を上げ着けてくれるように頼んだ
「はいはい」
ネックレスを受け取り、たどたどしい手つきで美鈴にネックレスを着けた
「嬉しいよ」
頬を朱色に染め、はにかんだ笑顔を野々村に向けた
俺はこのとき見た美鈴の笑顔を忘れないだろう