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複雑・ファジー小説
- Re: ジャック・ザ・リッパー_薔薇を好む悪魔_ ( No.7 )
- 日時: 2011/08/17 10:55
- 名前: 爆 ◆fcK1rqhpnk (ID: 4fy95xCZ)
夜、救急車のサイレンが響く。大病院へ二人の医師と一人の庭師を乗せて…
「エマぁ。お父様。返事をして下さい。」
涙を大量にこぼしながら必死に呼びかける。医師二人は、パーティの準備に向かう途中に階段から転げ落ちた。庭師が気付いた時には既に階段の下は真っ赤に染まっていた。庭師、オマールはその場に膝をつき、何もすることができなかった。メイドが救急車を呼んだが、救急車が到着したのは事件の15分後だった。
お父さんは既に息がなかった。エマの息も浅くなっていた。
間違えなくお腹の中の息子の命は無い。そう確信してから彼は深呼吸をした。
その後------------
エマは集中治療室にてなんとか命は取り戻したが、思ったようにお腹の赤ん坊は死んでしまった。父はもう命の取り戻しようがないと医師に宣告された。
二人の愛の中に生まれた
小さな命
それを二人は失ってしまった。
「ローズ…どうして。」
エマが寝ているベットを前にオマールは再び涙をこぼした。
すると、女の人が病室に入って来た。
「この度はなんとも…」
わざと涙をこぼすように、病室に赤い薔薇を持ってきた。息子の死をこの薔薇でなんとか…あとからそう語られた。自分の息子の死を味わったことがないくせに、オマールは笑いながらも、怒りと悲しみ、憎しみ、全てが込み上げてきた。
そして、オマールは決意した。
「いつか、この女を殺す--------」
…と
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