複雑・ファジー小説

Re: 交錯する世界 第一幕(キャラ募集中、アンケート中) ( No.133 )
日時: 2011/09/27 23:30
名前: Rlcssha (ID: GHSfKC5a)

隆樹「あ、そーだった。錬、お前武器とか何も持ってないだろ?」
錬「え…まあ…」
隆樹「使えよ。ほらっ」

銃が一つ、自分に飛んできた。

錬「でもこれっ…」
隆樹「おれはそれがなくても充分いける。…後で返せよ」
錬「わぁーってるって」

やや呆れた口調でおれは隆樹に言った。
手には、隆樹の銃が握られている。

—本物だろうか?

素直な疑問が頭の中に浮かぶ。本物だったら?弾が出る。と同時に、こちらにも衝撃がくる。
偽物だったら?…どう戦えと。…いやいや、この状況を現実と思っている自分が怖い。

おれ、こんなに現実逃避したかったっけ?
…そんな冗談は今は言えないのだが。

錬「じゃあ……試しに一発…」

銃をグラウンドの方へ向ける。狙いは…セグだ。

確か中に目があるとか言ってたな…
適当にセグの箱の部分のところに銃を向けてみた。
…今更だが、この銃、少し重い。最近のモデルガンもこのくらいの重さなのだろうか。もしこれがモデルガンだったら、こんなに緊張してはいないだろう。

おれは、銃の引き金を引いた—。



ガウン!



その大きな音は、銃からだった。銃口からは煙がでている。
そしてグラウンドの方を見ると…
弾はセグの端をかすって地面に当たった。地面には、黒い円が出来ていた。

—本物だ—


錬「隆樹が…何で銃を…」

昔からの友人としては、なぜか少しだけショックだった。
おれはとりあえず落ち着こうと、深呼吸をした。

そのとき、草がこすれるような音が聞こえた。自分の真後ろから。
その音と共に、ザッ、ザッという、じゃりを踏むような音も聞こえた。

錬「あ…」

そして後ろを見た瞬間、その言葉が出た。
目の前にいるのは、セグだ。


さっき狙ったやつだろうか、左端が少し欠けている。
おれがあ然としていると、セグが足でおれの腹を殴った、といったらいいだろうか。
そのとき、腹から鈍い痛みが伝わってきた。それは腕にも伝わり、おれは銃を落としてしまった。

錬「(あっ、やばっ……!?)」

確実に焦りを感じた。だが…

錬「あれ………?」

セグが攻撃してこない。
不思議に思って近づこうとした。と同時にセグは小さな爆発を起こし、バラバラになってしまった。

聡真「だ、大丈夫!?」