複雑・ファジー小説
- Re: 交錯する世界 第一幕(キャラ募集中、アンケート中) ( No.135 )
- 日時: 2011/09/29 23:42
- 名前: Rlcssha (ID: GHSfKC5a)
錬「なんだこれ」
おれが今いるのは、校舎の入口。カギがかけてあったはずのドアは無惨にもその原形をとどめていなかった。
校舎に入ると、上のほうからカン、カンという音がしている。誰かが階段を上っているのだろうか。
聡真「みんな早いよぉー!!」
三浦「あんたが遅いだけや」
聡真「うっさいロリコン!」
三浦「ちゃうわ!!」
一方、聡真、隆樹、栃乃、三浦、煉の五人は、階段をものすごい速さで駆け上っていた。
煉「くっそー…あいつ絶対屋上に行く気だろ!」
栃乃「でもその方がかえって戦いやすいのです」
隆樹「いっそ屋上でリンチという手も」
栃乃「…そんなことをしなくても、一人二人で十分かと」
隆樹「な…。こ、これは例えばの話しだ…!」
戦争の真っ最中なのにのんきなものである。
栃乃「えーと…」
栃乃が、屋上へと続く階段にある看板の文字を読む。
栃乃「この先、生徒…立ち入り禁止…」
煉‾‾\
隆樹——「「「知らんな」」」
三浦_/
栃乃「あ…」
栃乃が止める前に、三人はすたすたと階段を上っていった。
そこに聡真も合流する。
聡真も三人の後を追いかけて行った。
栃乃はため息のような深呼吸をすると、四人について行った。
そしておれはというと…
錬「あ〜〜〜懐かしい」
四年生のときにいた教室に寄り道をしている。
始めは階段を上っていたのだが、二年生の教室の廊下にいくつかの穴があった。それが気になって来てみてそれで…現在に至る。
この小学校は二つの校舎にわかれていて、それぞれ東棟、西棟という。
東棟に一、三、五年生の教室と職員室が
西棟に二、四、六年生の教室と、家庭科室、パソコン室といった特別な教室がある。
今、おれと隆樹たちがいるのは西棟というわけだ。
そしておれがいるのは4年2組の教室。隆樹も同じクラスだ。
机や掲示物は変わっているが、「匂い」は変わっていない。
黒板、教師用の机、木のロッカー、そして…ベランダ。
確か、生徒は入っちゃだめだったんだよな…
おれはベランダの方へ歩きだした。
煉「畜生、手間かけさせやがって…」
話を戻す。こっちはまだ戦闘中だ。
三浦「こうなったら一撃でケリつけたるわ」
煉「ああ…一瞬でケシ炭に…」
聡真「怖いよっ!?」
三浦と煉の背後にはどす黒いオーラが出ているのは一目でわかる。
栃乃「あっ…ちょっと待ってください!」
栃乃が声をあげる。それに三浦と煉は振り向き、
煉「何だ?」
三浦「何や?」
と見事にハモって言った。
栃乃「あのセグの隣を見てください。あれは…小型のガスタンクです」
煉「だから?」
栃乃「あそこでセグが爆発したら、ガスタンクが壊れてガスが出てしまいます。それで爆発のときに出た火花で…」
三浦「ボンっちゅうわけか?いや…学校の屋上にガスタンクなんてあったか?」
煉「—じゃあ先にそのタンクを壊せば…」
栃乃「先輩の炎でボンです」
煉「あ」
隆樹「じゃああのセグが移動してくれないとだめってことか…」
隆樹が割って入る。
三浦「それまで待つんか?」
煉「栃乃!先にお前の刀でタンクを…」
栃乃「普通刀で金属は斬れないです」
そう。まさに八方塞がりだ。
(どうでもいいが、あのガスタンク、家庭科室のコンロなどのやつ)
全員が困惑した。そのとき、
全員「あっ!!」
セグが屋上の端に立っていた。
隆樹が急いで駆け寄る。ふと下を見ると、ベランダに立っている錬を見つけた。
隆樹「錬!」
錬「ん?」
錬が上を向きながら言葉を返すと同時に、セグが屋上から飛び降りた。
隆樹「錬、撃て!!」
隆樹が叫ぶ前に、おれは無意識に銃口をセグへと向けて、引き金を引いていた———