複雑・ファジー小説
- Re: 交錯する世界 第一幕「START」(オリキャラ募集中) ( No.31 )
- 日時: 2011/08/31 20:24
- 名前: Rlcssha (ID: fiow63Ig)
(勇人サイド)
童「遠いな…」
勇人「いちいちうるさい」
童「これで学校行って「もう帰った」ったら泣くぞ…」
勇人「…」
…もしかしたら、これはお決まりのパターンではないだろうか…。
童「もうちょっとか?…お、ここだ。っておい何そのまままっすぐ行ってんだよ…曲がるぞ」
勇人「…(買いたいものがあったのに…!)」
童「—で、この…笹倉っていう奴を探すんだよな…1年…の校舎ってどの辺だ?」
勇人「童…ここの出身なのにわかんないのか!」
童「すまん、最近は高校の勉強で手一杯」
勇人「記憶力あるんじゃなかったのか…。っていうか授業始まって少ししか経ってないだろ…」
童「…受験勉強だ」
勇人「…(ためいき)わからなかったら誰かに訊くとか、すればいいじゃないか」
童「あいつとか?」
童がそう言うと、俺も振り返る。そこには、正門前にちょこんと立っている、女の子がいた。
童「—ちょっと…」
早っ!
栃乃「え、私ですか?」
童「ああ、んと……っ」
栃乃「…三刀屋栃乃と言います」
童「え、ああ…なるほど…」
栃乃「…それで…」
童「あ、すまん。えっと…この名前に見覚えは?」
童は栃乃という女の子(制服からしてここの生徒だろう)に、例の生徒手帳を見せた。
栃乃「あ、あります。同じクラスで…。この人が何かしたんですか?」
童「いや、今学校にいるのか、と」
栃乃「さっき教室を出て…早足で帰ったと思います」
童「………そ、そうか…感謝する」
栃乃「—その生徒手帳、渡しておいてあげましょうか?」
童「え…いいのか…?」
栃乃「はい。同じクラスですから、きっと会うと思いますし」
童「わかった。じゃ…」
栃乃「あ、あの!」
童「ん?」
栃乃「二人の名前はなんですか?」
童「ん?……勇人、なぜ遠くから凝視している」
勇人「見とれてた」
童「…は?」
勇人「い、いや、なんでも」
栃乃「それで…名前は?」
童「ああ、そうだった。私は童。」
勇人「俺は勇人だ!」