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　初論　向日葵の少女とは



　どういう少女を向日葵の少女と言うのだろうか。
　人によって、考え方はそれぞれ違うだろう。
　金髪の少女を、向日葵の少女と呼ぶ者もいるだろう。
　笑顔が明るい少女を、向日葵の少女と呼ぶ者もいるだろう。
　
　心が溶けてしまいそうなほど、鮮やかな青色の空の下、明るい太陽の光を浴びた草原で、青年の隣にちょこんと座っている少女は、どちらも兼ね備えていた。
　輝くような黄金色の長い髪を腰あたりまで垂らし、宝石のような金色の瞳……そして、向日葵のように明るい笑顔。
　向日葵の少女と呼ぶに相応しい。
　少女は、にこりと微笑む。

「世界は広いですねー！　足を進める度に、何か新しいものを発見できますから。そう思いませんか？」
「うむー、確かに……その通りかもしれないー……」
「ですよね！　私は、あなたともっと、たくさんの場所に行きたいんです！　付き合ってくださいますか？」
「もちろん……」
「ああ、良かったです！　私が死ぬ時まで、一緒にいてくださいね。そんなに長い時間は要しないはずですから」