複雑・ファジー小説

Re: 【第二十三論!】◆鬼退師付き海賊銃乱戦風◆【参照900!】 ( No.193 )
日時: 2011/09/23 12:32
名前: 王翔 ◆OcuOW7W2IM (ID: Uz7lWEnD)

第二十四論



 不適に笑う少女に、問いかける。

「この辺りの鬼の多さは、君が原因かー?」
「ええ、そうよぅ? 鬼を増やすのって楽しいのよ。それに比べて、死者を天国へ案内するときたら、手続きだの何だの面倒なの」
「ふむ……」

 勝手な話だ。特に明確な理由があるわけではなく、ただ天国に案内するのが面倒だから、とは……。何も話し合ってどうにかする、などということは通用しないだろう。その天国へ案内する仕事を楽なものにできるなら、話は別だが、生者にそのようなことはできない。
 ため息、一つ。
 手の施しようがない。同情するような理由もない。
 杖を構え、少女を見据える。

「……ところで、名前を聞こうか」
「名前? 私はね、マリオットって言うの。素敵な名前でしょう? あ、あんた達は名乗らなくていいわよ。私、管理者なんだし、それぐらい知ってるからねぇ」
「うむ」

 さっと手をかざし、《退術》の《斬り花》をタッチする。ほのかに輝く黄金色の光が杖を包み込む。
 対して、マリオットは真っ赤な刀身の剣を抜く。
 マリオットの後ろ……木の影からリズがライフルを構えていた。
 どちらかといえば、こちらの方が有利だろう。しかし、相手は管理者。生者と死者の間に存在すると言われる、未知の存在。
 多少、実力があるからといって勝てるような相手ではないだろう。
 杖の先端から、煌く青色の巨大な光が放たれ、空中で飛散。


一時停止