複雑・ファジー小説
- Re: 泣き蟲せかいの登場人物R1200 ついに参照100突破!! ( No.12 )
- 日時: 2011/09/29 18:07
- 名前: 芽黒 ◆sSA6ZLKK6w (ID: b1TZiT7s)
「あ。」
やばい。多分やばい。いや、かなりの中のかなりやばい。
藍田清太郎と相田星太郎の目が二人の間でバチッと音を立てるかのように繋がった。つまり、目が合った。「相田星太郎・・・いや、せいたろう1号と目があったらその日はきっと・・・厄日。」という合言葉を思い出した。「尋問後だったらさらに厄。」うごわああああ。終わった。もしかしたら僕は今日で死ぬんじゃないか??まぁ、こんな人生の一つや二つ無駄になったって誰も気にもとめない。しかも声でちゃったし。やばいよ、絶対気付いてる。気付いてる。あれ、というか、待って待って。星太朗くん、こっちに来てない??あ、来てる。来てる。来てる来てる来てる来てる!!!うわあぁぁぁ!!
清太郎・・・いや、せいたろう2号が思わず後ずさりするとせいたろう1号はより近づいてくる。
「・・・何が怖いんだよテメェは」
せいたろう1号、星太郎は大きく一歩踏み出して後ずさりする清太郎の胸ぐらを掴んだ。
しかし、その様子は一変し、同一人物とは思えないほどの笑みをこぼす。しかし、それは第三者から見れば殺意がこもっているとしか思えなかった。
「ちょっと時間くれない?」
いきなりそう言われても、恐怖で身がすくんで何言っていいかわかんなくて。
清太郎は消えそうな声ではいと言い頷くだけだった。
清太郎は星太郎の10歩ほど後ろを歩く。
「だから何びくびくしてんの」
星太郎は後ろを歩く清太郎に苛立って溜息をついた。
「あ、別にお前が嫌いとかそういうんじゃなくて。なんつぅか、その、なんかイライラしてて。」
いや、別に嫌いって言ってもいいんですよ。慣れてますから。
「・・・慣れって怖いな」
そう言った星太郎はそれきり黙って清太郎の前を歩いた。なんか、僕の心、星太郎くんに見透かされている・・・ような気がする。
いつの間にか歩いてきた場所は海に近くなってきて、風が吹くと潮と鉄のようなにおいがした。きっと鉄兎がいるんだ。この道の向こうに。
鉄兎。陽本国が人の手を使わずに鉄等を作るために開発されたロボットで兎の形をしている。鉄兎は全国に配賦され全国各地で見られる。
海に見とれていると星太郎と少し距離が離れてしまい清太郎は慌てて走る。
そして2人は繁華街に入る。繁華街と言っても薄暗いグレーのライトが地面を照らしつけているだけで人も少ない。
「ここ、俺の友達がやってる店で」
星太郎が立つすぐ後ろに、その店があった。ショーウィンドーには高そうな指輪とか靴とかが色々ならんでいた。そして鉄兎をモデルとした置物も。
星太郎が重そうな扉を開け中に入ると清太郎もそれに続いた。
・・・・・・・
鉄兎はうなずいた。うなずいた。
鉄兎は転んだ。転んだ。
鉄兎は鉄兎は鉄兎は鉄兎は鉄兎は鉄兎は鉄兎は・・・
鉄兎が1匹死んだ。死んだ。
故障だ故障だ。
でも鉄兎は死んでいた。
黒い煙がでて、塩と煙のにおいが辺りを包む。
それが全ての始まり、かもしれない。
