複雑・ファジー小説

Re: 泣き蟲せかいの登場人物R1200 ( No.8 )
日時: 2011/09/25 19:49
名前: 芽黒 ◆sSA6ZLKK6w (ID: b1TZiT7s)

第一章 〜第一話 32XX年の〜 藍田清太郎

「だーかーらぁぁ!」
尋問中。危険です。生徒はこの教室付近から直ちに離れ避難してください。 
 苛立った声が。
 そこから。
「俺、何回も言ったよね?言ったよな!!俺じゃないって!わかる!?」
警報。避難勧告ではありません。避難避難。避難指示、避難指示。直ちに避難しないと126%危険です。この尋問は・・・絶対危険。

 だから逃げてください。
 誰かが野生の熊にでも怯えてるような声で喋ってるのが聞こえた。

「うるっせぇえええええ!!!!お前いっぺんマジで死ね!!死ね死ね死ね死ね!!!!!バーカバーカ!!」
これこそ「鼓膜の破れる音」。その声の後に地震で物が倒れる時のような音がして。何かを折る音。そしてドアが強く開く音。
 そして「彼」は出てきた。

 いいな、あんな風になんでも声に出して自分の意見言えるんだ。
 
 僕は言えないから。・・・だから、「彼」のような人間でも尊敬してしまうんだろうか。同姓同名なのにこんなに違う。「僕」は「藍田清太郎」で、「彼」は「相田星太郎」。読みは一緒でも、中身は全然違う。
 
 
 
 20XX年。大災害の中の大災害とも呼べる事件が起きた。
 
 巨大隕石衝突事件

 聞いただけでも身震いするその事件で人類のほぼ大半の中の大半位が死んでしまった。滅んで、消えて、何にもなくなった後。残りの人類が新しい都市を作った。
 それがこの僕が今立っている場所。

 陽本国

 この国には夏にはあたたかい日差し。冬は涼しい気温。太陽の陽をとり陽本国。まさに理想の国、という事で他国から羨まれている。しかし、面積はこれでもか、という程小さい。 
 なぜかって?
 それはおよそ1200年前にまでさかのぼる。言わずもがなもそれは隕石衝突のせい。
 隕石はある国の海沿い付近に衝突。そのある国は10分の9が地盤沈下し、海の水は増水。
 世界にあった国が当時100ならばそのおよそ50の国は水没。40の国は少しだけ残り。あとの10は火山かただの山となっただけ。
 
 そこから歴史は変わる。
 
 この陽本国にはさっき説明したとおり。
 他に隕石衝突のおかげで出来た新しい国がいくつか。
 たとえば雨国。年中雨が降っていて、毎年水災害に見舞われている。その他に灰桜などの島国は島のおよそ3分の2が火山で人などとうてい住める場所ではない。

 
 ここまで説明したのが今の現状。
 そして僕はここにいる。いや、なんというか無理矢理立たされてる、みたいな事言った方が正しい。
 そしてここは朝日野学園。