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「だいたいの流れはこんな感じかしらね」

　右手を口に当てながら、ぶつぶつ呟くのはゴスロリ少女。

　彼女の膝の上に乗っていた本には、大量の文字が書かれていた——————

「ふふっ、なんだかあたくし楽しくなってきたわ」

　舌足らずな笑い声で、ふわふわした髪の毛を揺らしてご機嫌なゴスロリ少女。
　周りに浮いていた、５つの人形もどこか嬉しそうな雰囲気を漂わせている。

「この子たちが、これからどうなるのか……それは、あたくしだけが知っている」

　シスターの人形、ドラキュラの人形、エンジェルの人形、サキュバスの人形、フェアリーの人形を見つめながら、ゴスロリ少女は胡散臭い表情を浮かべる。

「安心して、あたくしの手にかかれば……ふふっ……」

　つり上がった目を、もっと吊り上げながら言葉を呟く。
　すると、ゴスロリ少女は椅子からおりて地面に足をつける。

「でも、ちょっと疲れたわ。ティータイムにしましょ」

　膝の上に置いていた本を大切に持ちながら、ゴスロリ少女はこの場を後にする。

　一方、置いて行かれた５つの人形はただただその場で浮いていた——————

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