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第三事件　戻り方

　その次の日。俺はろくに食べる物が無くて其処らを見回し始めた。

　「かったぁ…何にもないのぉ？探せ、探せぇ！」

　「仕方ないだろ。そう言うならお前も探せゃ。」

すると。見た目がぼろぼろの木造建の一軒家が見つかった。どう見ても人が住んです気配がないじゃねぇかぁ。なのに…リイはもうすでに「ごめん下さーい」と言って入って行った。

　ガタガタ　ギシ　ギシ

歩くたびに木が鳴っているのが足の感覚で分かる。俺はもう早く現実に戻りたかった…でも、抜け出せない、あるいは、抜け出したらいけないんだろ。




　ヒュン

何か矢の様な物が飛んできた。「おい、危ねぇよ！」と言おうとしたら、　
　パタン！と音がして、暗闇の中に落ちて行った。













　「っは！俺はいったい…」

よ〜く見てみると、いっつも俺が普通に暮らしていた家だった。

配置も変わらない。
風景も変わらない。

…やっぱ、戻りたいな。

幻の世界に…