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複雑・ファジー小説
- Re: 黒ウサギ×銀色蝶々 キャラ、アドバイス募集中です ( No.32 )
- 日時: 2011/11/27 00:16
- 名前: 白月 (ID: P6IPfdWt)
さて、場所を変えてとある廃墟の一室————。
そこには、2人の少女がいた。
2人とも、両手足を縛られていた。が、片方の少女は縄をほどこうともがいていて、もう片方は思案顔で何かを考えていた。
「ああ、もーなんでこんなことに……って言うかユーリ! なんでそんな冷静になっていられるのよ!」
水色と銀の混じった、まるで日の光を浴びて輝く川のような髪の少女が苛立ちあらわにして叫ぶ。
ユーリと呼ばれたもう片方の少女はゆっくりと顔をあげた。
「ですが、ティアリアさん。冷静にならなければ分かることも分からなくなってしまいますわ」
「それは、そうかもだけど……」
優しいが、どこか厳しさのある口調でユーリはそう諭し、一理あったのかティアリアと呼ばれた少女は口ごもった。
が、ユーリは腰まである美しい黒髪を揺らし優しく微笑みかける。
「ですが、ここから逃げないとまずいのは確かですわ。私が目覚めたとき聞こえたんです」
「……なんて?」
「『政府に蝶を渡す日までに、もっと集めないと』という声が聞こえましたの」
ユーリがそう言った瞬間ティアリアの血の気がサッと引いた。
「え……嘘でしょっ!? そういう計画ってずっと昔に無くなったんじゃ……!」
ティアリアがそう声を上げるとユーリが縛られた手で自らの唇に人指し指を当て、“静かにして”というジェスチャーをする。
カツン、カツン、カツン————。
「……誰か、来るようですわ」
一旦切ります
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